ゴルフ百科事典

ゴルフボールの揚力係数は、どんな条件で変わる?

弾道・空力

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まず答え

一定ではありません。主にボールの速度、回転量と速度の組み合わせ、ディンプルなどの表面設計で変わります。同じボールでも飛行中に速度と回転が落ちるため、は弾道の途中で変化し得ます。

詳しい解説

揚力係数は、回転するゴルフボールに生じる揚力の大きさを、速度や空気密度、ボールの大きさの影響を整理して表す無次元の値です。ただし、ボールごとに一つの固定値があるわけではありません。

空気力は対気速度、空気密度、基準面積と係数の組合せで変わります。Cd・Clは力そのものではなく無次元の係数で、流れや回転の条件により変わります。揚力が上向く二次元の一例を示し、重力など他の力は省略しています。

USGAとR&Aのゴルフボール空力試験では、揚力係数とを複数の速度・回転条件で測定します。試験条件はと、回転と速度の関係を表す無次元回転条件を変えて設定されており、同じボールでも条件によって揚力係数が変わることを前提にしています。

特に影響するのは、①ボール速度、②回転量、③速度に対する回転の割合、④ディンプルなど表面形状です。USGAの試験資料では、低いレイノルズ数領域で揚力係数の変化が大きいボールもあることが示されています。つまり『2500rpmなら揚力係数は必ずこの値』のようには決められません。

実際のショットでは、ボールは飛行中に空気抵抗で減速し、回転も徐々に減ります。そのため、打ち出し直後と落下前では空力条件が同じではありません。弾道計算では、こうした変化に応じた揚力・抗力の扱いが必要になります。

したがって、揚力係数を見るときは単独の数値より、『どの速度・回転条件で測った値か』を確認することが重要です。クラブやボールの比較でも、条件をそろえずに揚力係数だけを比較すると誤解しやすくなります。