ゴルフボールの レイノルズ数って 何? 速度が 変わると 何が 変わる?
空力・レイノルズ数
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詳しい解説
レイノルズ数は、空気の慣性と粘性の影響の比を表す無次元数です。球では Re=ρVd/μ と書き、ρは空気密度、Vは空気に対するボール速度、dはボール直径、μは空気の粘性係数を表します。動粘性係数νを使う場合は、Re=Vd/ν と表せます。
実用上は、同じボール・同じ大気条件なら速度が高いほどReは大きくなります。ただしReは速度だけで決まる値ではなく、空気密度や粘性も入るため、気温・気圧など大気条件が変われば同じ速度でも値は変わります。
Reが重要なのは、ボール表面近くの境界層の状態や、空気が表面から剥がれる位置と関係するからです。NASA Glennは、Reを慣性力と粘性力の比として説明し、境界層や抗力を正しく比較するにはReを合わせる必要があるとしています。
静止した空気中で実際のゴルフボールを飛ばした実験でも、抗力係数はReに対して一定ではありません。13種類の市販ボールを測定した研究では、非回転球の平均抗力係数は低いRe領域では約0.5、高いRe領域では約0.2へ低下し、いわゆるドラッグクライシスに相当する変化が観測されました。
ただし、Reだけでボールの飛び方が全部決まるわけではありません。ディンプルの形・深さ・配置、回転、揚力係数なども影響します。弾道を見るときは、Reを「今の速度と大気条件で、ボールまわりの流れがどの領域にあるかを整理する指標」として使うのが適切です。