ドライバーヘッドの 「CT」は、 何を 測っている?
用具適合試験・計量標準
あとで読む保存した記事へ →
詳しい解説
ドライバーの「CT」は、Characteristic Timeの略です。日本語では特性時間などと呼ばれ、クラブヘッドのフェースが持つばね的な性質を評価するために使われます。
USGAの試験手順では、小さな鋼製の振り子をクラブフェースへ複数回当て、その接触のしかたからCharacteristic Timeを算出します。CTが長いほど、試験上はフェースの柔軟性、つまりばね的な挙動が大きい方向を示します。
重要なのは、CTが「ボール初速を直接測った数値」ではないことです。実際のゴルフボールを打って何m/s出たかを測る試験ではなく、ヘッド単体の動的なフェース特性を振り子試験で評価しています。USGAとR&Aの研究では、CTはCOR(反発係数)と強い相関を持つとされていますが、CTとCORは同じ測定値ではありません。
現行の試験手順では、クラブフェースの各位置を測定し、規則で定められた基準を超えないか確認します。USGAの公開試験手順では基準値239マイクロ秒に試験許容差が設定されています。ただし、規則適合の最終判断は単に市販の簡易測定値だけで決めるものではなく、統括団体の正式な試験手順に基づきます。
したがって、ゴルファーがCTを見るときは「数字が大きいほど必ず飛ぶ」という単純な性能表としてではなく、フェースのばね的挙動を規則上管理するための試験指標と理解するのが正確です。飛距離にはヘッドスピード、打点、打ち出し角、スピン、ボールなど多くの要素が関わります。