ゴルフの 「支持基底境界」とは?
バランス・安定性
まず答え
支持基底境界は、足が地面に接して身体を支えられる範囲=支持基底の外縁です。両足で立つ場合は両足の接地領域を含む支持範囲の輪郭として考えます。身体重心やCOPそのものではなく、安定性を考えるときの「支えられる範囲の端」です。
詳しい解説
支持基底境界は、身体を地面で支えている接触範囲の外縁です。両足が接地していれば、左右の足の接触領域を含む支持基底の輪郭が境界になります。片足立ちや踵が浮くなど接触状態が変われば、実際に使える支持基底とその境界も変わります。
身体重心(COM)や圧力中心(COP)とは別の量です。支持基底境界は「位置の範囲」、COMは身体の質量がまとまったとみなす位置、COPは地面反力の合力が作用する足元の位置を表します。
Hofらは立位・歩行の安定性を扱った研究で、静的にはCOMの鉛直投影が支持基底内にあることを基本条件とし、動的な状況ではCOMの位置だけでなく速度も含めた外挿重心と支持基底境界の距離を「安定余裕」として扱いました。つまり、境界までの距離は安定性評価の材料になりますが、動いている最中は位置だけでは足りません。
ゴルフスイングも静止立位ではありません。Choiらはプロ12人、アマ13人、初心者10人のスイングを3D動作計測と2枚のフォースプレートで測り、COMとCOPの位置関係やその時間変化を使って動的バランスを評価しました。熟練群と初心者群には複数の指標で差があり、単に重心を支持基底の中央へ固定することがバランスの良さではないことが分かります。
実用上は、①両足のどこまでが実際に接地しているか、②踵やつま先が浮いて支持範囲が変わっていないか、③COM・COPと混同していないか、④静止時ではなくスイング中の速度や地面反力も合わせて見ることが重要です。支持基底境界から遠いほど常に良い、近いほど悪い、という単独評価には使いません。