ゴルフ百科事典

ゴルフスイングの「脊柱の屈曲・伸展」って何?

関節運動・脊柱

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まず答え

脊柱の屈曲・伸展は、体幹が前へ曲がる方向と、反対に起きる方向の動きです。ただしゴルフの3D解析では、胸郭・骨盤や上部/下部体幹の相対角から推定することが多く、「背骨全体が何度曲がったか」という一つの共通値ではありません。

詳しい解説

脊柱の屈曲・伸展は、矢状面でみた体幹の曲げ伸ばしを表す動きです。一般に前方へ曲がる方向を屈曲、反対へ起きる方向を伸展と呼びます。

胸郭と骨盤の相対的な向きで体幹の屈曲伸展を扱う解析モデルの概念図です。骨盤に対して上部体幹が前へ曲がる方向を示し、個々の椎骨を直接計測した角度とは分けます。輪郭・回転中心・角度は解剖学的な実測や理想姿勢を再現していません。

ただしゴルフの動作解析で表示される「脊柱屈曲・伸展」は、個々の椎骨を直接測っているとは限りません。胸郭と骨盤、あるいは上部体幹と下部体幹に座標系を置き、その相対運動を脊柱・体幹の屈曲伸展として扱う研究があります。機器によってセグメント定義や0度基準が違うため、別システムの数値をそのまま比較するのは危険です。

LindsayとHortonは、腰痛のある男性プロ6人と腰痛のない男性プロ6人でゴルフ中の脊柱運動を3方向に計測しました。腰痛群はアドレスでより大きく屈曲する傾向があり、非腰痛群はダウンスイング中の体幹屈曲速度がより大きいなど、屈曲伸展の量だけでなく速度にも群差が見られました。Joyceらも低ハンデ男性15人の3D体幹運動を調べ、ドライバーと5番アイアンで体幹・下部体幹の屈曲伸展に差があることを報告しています。

したがって、脊柱屈曲が少ないほど良い、伸展を増やせば飛ぶ、と一つの値だけで判断しません。実用上は、どの部位を「脊柱」と定義しているか、角度か角速度か、どのスイング局面か、使用クラブ、痛みの有無をそろえて読みます。回旋・側屈、骨盤運動、打球結果と合わせて評価するのが基本です。