「プロが使えば売れる」は弱くなった? 4回の調査が映したクラブ選びの変化
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- プロ使用モデルを追う「影響のピラミッド」は、2024年調査でも残るが以前より弱まった。
- 一方でフィッティング、ネット情報、オンライン購入が大きな経路になり、クラブ選びの入口と出口が増えている。
- ただし対象は2,000人超の熱心なゴルファーで、日本の一般ゴルファーを直接測った調査ではない。
ゴルフクラブの売り方には、長く信じられてきた一本の流れがある。
まずトッププロが使う。次にクラブプロや上級者が注目する。そして一般のゴルファーへ広がっていく。
いわば「上から下へ」の影響だ。
ところが、Golf Datatechが2024年秋に2,000人超の熱心なゴルファーを調べた第4回「Assessing the Pyramid」では、その流れはまだ残っているものの、以前ほど強くはないと整理された。
クラブ選びの主役が、少しずつ増えている。
かつては「上から下へ」が王道だった
この調査は2024年が初めてではない。2007年、2014年、2019年にも実施されている。
考え方の中心にあるのが「Pyramid of Influence」。上手いゴルファーが新しいクラブや技術を先に使い、それが下の層へ広がっていくという発想だ。
2019年の第3回調査でも、この仕組み自体はまだ有効とされた。ただし、その時点ですでに中・高ハンデ層の買い方には変化が出ているとGolf Datatechは説明していた。
そして2024年。公式要約では、ツアープロからクラブプロ、アマチュアへと流れる経路は「より直接的ではなくなった」とされた。
17年間で突然ひっくり返ったというより、一本だった道が枝分かれしてきた、と見る方が近い。
それでもツアーの力は消えていない
では、プロが使っているクラブはもう意味がないのか。
そこまでは言えない。
2024年調査では、ツアーで使われる技術が一般ゴルファーにも役立つと考える人はおり、プロの使用ギアを追う行動も残っている。特に低ハンデ層では、ツアープロの成功が用品購入へ与える影響が比較的大きいとされた。
つまり「プロが使えば売れる」が消えたのではない。
昔はそれが購入までつながる太い一本道だった。今は、候補に入るための一つの入口になってきた。
変わったのは「最後に決める場所」
2024年調査で存在感が増しているのがフィッティングだ。
公式要約では、特に上級者ほどフィッティングが用品購入の重要な要素になり、専門店は高価格帯クラブを買う有力な経路になっている。
情報収集も変わった。
ネット上の情報やSNSが重要な情報源となり、従来の紙媒体の影響は低下。購入前にはネットで調べ、価格を比べ、複数の商品を比較する行動が一般的になったという。
販売場所も一つではない。フィッティング専門店やオンライン購入が伸び、メーカーが直接販売する方式も増えている。ただし、直接販売はまだ市場の小さな部分だと公式要約はしている。
「誰が使っているか」だけで決めるより、自分で調べ、自分に合うかを確かめてから決めるルートが太くなったわけだ。
値上がりで、買い替えも慎重になった
もう一つ面白い変化がある。
2019年以降、ゴルフ用品への支出自体は増えた一方、商品の平均販売価格も大きく上昇し、ゴルファーはクラブを以前より長く使う傾向になったと報告されている。
高くなれば、失敗したくない。
そう考えると、フィッティングやネット比較が強くなる流れは自然でもある。
新製品が出るたびに「プロが替えたから自分も替える」より、「本当に今のクラブより良いのか」を確認してから買う。購入頻度が下がるほど、一回の選択は重くなる。
日本で読むなら「真似」から「検証」への変化
この調査を、そのまま日本のゴルファーの話に置き換えることはできない。
2024年調査の対象は2,000人超の熱心なゴルファーで、公開ページには各変化の割合や、日本市場だけのデータは示されていない。2019年調査も平均年間60ラウンド超というかなり熱心な層だった。
それでも、クラブ選びの構造を見る材料としては面白い。
出典:Golf Datatech(2・3) / agif.asia
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