夜11時にティーオフして18ホール アイスランドは「真夜中」をゴルフの時間にした
GOLF DNA編集部🇮🇸

3行まとめ
- アイスランド北部のArctic Openは、夏至前後の明るい夜を使う36ホールの大会。
- 現在案内中の2027年大会は2日とも最終ティータイムが23時で、各日18ホールを回る。
- 1986年から続く大会は一発ネタではなく、2026年の歴代表にはPatrik Burdaが王者として刻まれた。
夜11時。日本のゴルフなら、18ホールを終えて風呂に入り、帰り道にいる時間かもしれない。
ところがアイスランド北部のアークレイリでは、その時刻が「スタート時間」になる。
Arctic Openの大会公式サイトが現在案内している2027年大会では、6月24日のティータイムは11時から23時、25日は10時から23時。しかも競技は各日18ホール、計36ホールだ。公式も「2日間(夜)」と案内している。
つまり、23時に1番ティーへ立つ選手がいる。
夜を消したのではなく、夜を大会に入れた
この大会の舞台は、北極圏に近いアークレイリのJaðar Golf Course。夏至前後の北アイスランドは夜になっても空が暗くなりきらず、Visit Akureyriはこの季節を「ほぼ24時間の明るさ」と案内している。
Arctic Openは、その明るさを単なる絶景として眺めるだけではない。競技時間そのものに組み込んだ。
大会は36ホールのステーブルフォード方式で、2日間に18ホールずつ実施。プロもアマチュアも参加できる。2027年の案内を見る限り、昼前から夜11時までティータイムを広げている。
日本で「ナイターゴルフ」といえば照明を使うイメージが強い。こちらは逆だ。照明で夜を昼に変えるのではなく、そもそも暗くなりにくい土地の夏を、そのままゴルフの時間割にしている。
1986年から続く。観光客向けの一発ネタではない
面白いのは、これが近年生まれたSNS映え企画ではないことだ。
大会公式によると、第1回は1986年。当初はハンデありの1部門だけだった。翌1987年にはハンデあり・なしの2部門となり、プロの参加も招いて国際大会へ広がった。2002年には女子と55歳以上のスクラッチ部門の表彰も加わった。
そして2026年大会も実際に開催された。Visit Akureyriは6月18~20日の開催を案内しており、大会公式の歴代優勝者ページには2026年のArctic Open championとしてPatrik Burdaの名が残っている。
「真夜中にゴルフができる」という珍しさだけで40年も続くのは難しい。
競技としての形を整えながら、その土地にしかない光の条件を大会の個性に変えてきたからこそ、Arctic Openは続いているのだろう。
ティーシートを見るだけで、その土地の文化が分かる
ゴルフ場の設計や芝、風景は、その土地の気候に左右される。
だがArctic Openを見ると、気候は「コースの中」だけでなく「何時にゴルフをするか」まで変えることが分かる。
日本なら「最終スタートは何時までか」を日没から逆算する。アークレイリでは、夏の光がその制約を大きく緩める。その結果、23時という、日本のゴルファーなら一瞬見間違いを疑う時刻が正式なティータイムになる。
旅先でゴルフをするとき、名物ホールやコース設計だけを見るのは少しもったいない。
その土地では、何時に1番ティーへ立てるのか。
Arctic Openのティーシートは、ゴルフ文化そのものが緯度で変わることを教えてくれる。
出典:arcticopen.is(2・3) / visitakureyri.is(2)
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- 2026年9月も営業中。