ナイキはゴルフから消えていない 2016年にやめたもの、残したもの
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- 2016年、Nikeはクラブ・ボール・バッグから退き、ゴルフ用シューズとウェアへ重点を移した。
- SEC資料ではGolfカテゴリーの卸売相当売上高が2015年度7億6900万ドルから2017年度5億7900万ドルへ縮小。
- 数字を用品売上と誤読せず、巨大ブランドの「残し方」を読む。
2016年8月3日、Nikeはゴルフのクラブ、ボール、バッグから退くと発表した。
「Nike Golfが撤退した」とひとまとめに記憶されやすい出来事だが、実際にやめたものと残したものは分かれていた。会社が重点を移すとしたのは、ゴルフ用のシューズとウェアだった。
やめたのは「ゴルフ全部」ではなかった
Golf Digestが当時の会社発表を伝えた記事では、撤退対象はクラブ、ボール、バッグと明記されている。一方で、Nikeはゴルフ用シューズとウェアに注力し、その分野の革新を加速する方針を示した。
つまり、クラブを作らなくなることと、Nike Golfというブランドをゴルフから消すことは同じではなかった。用品のうち何を自社で持ち、何を残すかを分けた転換だった。
その前後、Golfカテゴリーの数字は下がっていた
Nikeの2017年度Form 10-Kには、NIKE BrandのGolfカテゴリーについて「卸売相当売上高」という会社定義の指標が3年度分掲載されている。
2015年度は7億6900万ドル、2016年度は7億600万ドル、2017年度は5億7900万ドルだった。
数字の方向だけを見れば、この指標は縮小している。ただし、ここで「クラブが売れなかったから撤退した」と結論づけることはできない。
この数字はクラブやボールだけの売上ではなく、Golfカテゴリー全体の卸売相当売上高だ。利益でもない。用品部門単独の採算や、スポンサー契約などが意思決定へどれだけ影響したかも、今回確認した資料からは分からない。
残したのはシューズとウェアだった
当時の会社説明で明確なのは、ゴルフ用シューズとウェアへ重点を移すという方向だ。
この事例は、「ゴルフ用品からの撤退」と「ゴルフブランドそのものの終了」を分けて見る必要があることを示している。クラブやボールをやめても、別の商品分野でブランドを残す選択はできる。
もちろん、2015〜2017年度の数字だけでNikeの判断が正しかったか、用品事業が失敗だったかを判定することもできない。確認できるのは、何をやめ、何を残したか、そしてその時期にGolfカテゴリーの指標がどう動いていたかまでだ。
2016年のニュースを10年後に読み返すと、ゴルフブランドの存在感は「クラブを作っているか」だけでは測れないと分かる。Nikeが切ったのはゴルフという名前ではなく、自社で持つ商品の範囲だった。
出典:Golf Digest / sec.gov
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3行まとめ
- 2017年、adidasはTaylorMade、Adams Golf、Ashworthを総額4億2500万ドルで売却した。
- だが同時に残すと明言したのが、adidas Golfのウェアとシューズだった。
- 2026年にも新しいゴルフ向けウェアとシューズを投入しており、あの取引は「ゴルフ撤退」ではなく事業の切り分けだったことが見えてくる。