同じ18グリーンを翌日は逆向きへ The Loopはなぜ「2コース」に感じるのか
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- 米ミシガン州のThe Loopは、同じ18個のグリーンとフェアウェイを使い、ブラックとレッドの2ルートを日替わりで回る可逆コース。
- トム・ドークが狙ったのは単なる逆走ではなく、同じ土地なのに別のコースに感じる体験だった。
- 設計と滞在型リゾートの発想を追う。
米ミシガン州のフォレスト・デューンズ(Forest Dunes)には、「18ホールは一方向に回るもの」という前提を外したコースがある。The Loop(ザ・ループ)だ。現行の公式案内では、同じ18個のグリーンとフェアウェイを使い、ブラックとレッドの2ルートを日替わりで回る。
同じ土地なら、向きを逆にしただけで似た体験になりそうだ。設計者トム・ドークが狙ったのは、その逆だった。
「逆に回れる」だけでは足りない
2016年5月の取材でドークは、逆向きでも同じくらい面白く、翌日に反対方向を回った時、前日のどのホールと対応するのかすぐには思い出せないほど違って感じる体験を狙ったと説明している。
片方を正規ルート、もう片方を変則ルートにするのではなく、両方向をそれぞれ一つのコースとして感じさせる。The Loopの面白さは「逆走できること」より、同じ材料から別の判断を引き出そうとした点にある。
設計が「もう1泊する理由」になる
この仕掛けは、コース設計だけの話でもない。
当時のForest Dunes総支配人は、通り過ぎるだけの場所ではなく、ゴルファーが複数泊したくなる目的地にすることが狙いの一つだったと説明している。既存のForest DunesにThe Loopの2方向を加えれば、同じ滞在で三つのコース体験を用意できる、という考え方だ。
実際に宿泊数がどれだけ増えたかを示すデータは、この2016年の取材にはない。確認できるのは、可逆設計そのものを「反対向きも回ってみたい」という滞在理由へつなげようとしていたことだ。
いまも二つのルートを交互に使う
Forest Dunesの現行公式ページでも、The Loopは同じ18個のグリーンとフェアウェイを使い、ブラックとレッドを交互の日にプレーするコースとして案内されている。
可逆コースがどんな土地にも向くとは、この資料だけでは言えない。ただThe Loopは、同じ土地を二方向から使う仕組みを、プレー体験とリゾートの滞在理由の両方へ組み込んだ。
ゴルフコースを見る時、18個のグリーンの形だけでなく、「どの方向から、どの順番で使うか」まで設計の一部だと考えると、コースの見え方が一つ増える。
出典:Golf Course Architecture / forestdunesgolf.com
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