ゴルフ用地はなぜ発電所になった?
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- 京都の閉鎖コースと、鹿児島の未完成のゴルフ場計画地は、なぜ大規模太陽光へ変わったのか。
- 二つの案件を追うと、広さだけではなく、造成、許認可、売電制度まで含めて土地を事業化した過程と、二例から全国傾向までは言えない限界が見えてくる。
- 京都市伏見区の京都国際カントリー倶楽部は、2015年には閉鎖されたゴルフ場として太陽光発電への転用が進められていた。
ゴルフ場は、一度役目を終えたら何になるのか。
京都では、閉鎖したコースが約23MW級の太陽光発電所へ変わった。鹿児島では、30年以上前に中止されたゴルフ場計画の土地が、約100MWの巨大発電所になった。
似て見える二つの事例だが、出発点は同じではない。京都は実際に営業していたゴルフ場の跡地。鹿児島はゴルフ場そのものが完成していない計画中止地だ。
それでも、どちらも最終的には「ゴルフに使われるはずだった広い土地」が発電する土地へ変わった。なぜ成立したのか。二つを並べると、単に「広いから太陽光に向いていた」では説明できない。
京都は閉鎖コースを約23MW級へ転換した
京都市伏見区の京都国際カントリー倶楽部は、2015年には閉鎖されたゴルフ場として太陽光発電への転用が進められていた。
事業者側が挙げた条件は分かりやすい。広い土地があり、日当たりがよく、影をつくる樹木が比較的少ない。太陽光パネルを大量に置く土地として、閉鎖ゴルフ場に使いやすい面があった。
敷地は約104.5ha。建設記録では発電設備は22.877MWで、2015年の発表では約23MW級として計画された。2017年9月に完成し、その後の資料ではパネル出力25MWとも表記されている。数字は測り方や開示時点が違うため、同じ値として混ぜない方がいい。
重要なのは、もともとゴルフ場だったから工事が簡単だったわけではないことだ。建設では切土約53万㎥、盛土約59万㎥という大規模な造成が行われた。
「すでに開発された土地を、そのままパネル置き場にした」という話ではない。
土地だけでなく、売電の仕組みもあった
京都案件では、1kWhあたり36円の固定価格買取が個別資料で確認できる。
日本の固定価格買取制度は2012年7月に始まり、資源エネルギー庁の資料では2013年度の10kW以上の太陽光は1kWhあたり36円、買取期間20年だった。
京都の案件では、土地の再利用だけでなく、長期間にわたって電力を売る枠組みが事業計画の中にあったことまで確認できる。
一方、個別の送電網への接続条件は、今回の材料では確認できない。そこまでを「ゴルフ場跡地が向いていた理由」に足すことはできない。
鹿児島は「ゴルフ場跡地」ではなかった
鹿児島県鹿屋市と大崎町にまたがる鹿屋大崎ソーラーヒルズは、さらに規模が大きい。
ただし、ここを閉鎖ゴルフ場と呼ぶのは正確ではない。土地は30年以上前にゴルフ場建設が計画されたものの、計画が中止され、長く有効活用が求められていた場所だった。
2015年の計画段階では約92MW。その後、2020年3月に営業運転を始めた施設は約100MW、事業区域は約225万㎡、投資額は約400億円。太陽光パネルは35万6928枚で、年間発電量は11万7000MWhを見込むとされた。
ここでも、広い土地があれば終わりではない。
2015年4月には林地開発の申請が行われ、環境影響調査には1年をかけた。建設では造成を極力抑えて地形を生かし、急斜面には専用架台や特殊な施工機械を使った。
ゴルフ場になる予定だった土地が、その履歴だけで発電所になったわけではない。土地利用を改めて成立させる許認可と工事が必要だった。
鹿屋大崎については、今回の資料から個別の固定価格買取額や送電網への接続条件までは確認できない。京都と同じ条件だったとそろえてしまうのも違う。
2026年まで残った二つの発電所
京都・伏見の施設は、2025年9月に大阪ガスと大和エナジー・インフラが、2017年から営業運転している約2.5万kWの稼働済み太陽光発電所として共同取得した。
鹿屋大崎も、2020年の営業運転開始後、鹿児島県が2026年5月に公表した計画資料で、2025年3月末時点の25MW以上の主要太陽光発電所として掲載されている。
つまり、どちらも建設時の計画だけで終わった案件ではない。
ただし、11万7000MWhなどの数字は建設時の予想発電量だ。2026年時点の年間実発電量として読み替えることはできない。
「ゴルフ場跡地なら太陽光向き」とまでは言えない
二つの事例から共通して見えるのは、ゴルフという用途を失った、または実現しなかった大きな土地を、別の事業へ組み替えられたことだ。
出典:americas.kyocera.com / kyocera.co.jp / atpress.ne.jp(2) / smcon.co.jp / tokyocentury.co.jp / osakagas.co.jp / pref.kagoshima.jp / enecho.meti.go.jp / env.go.jp
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3行まとめ
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