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全米オープンの翌月曜はなぜ消えた

GOLF DNA編集部🌐

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3行まとめ
  • 全米オープンは1954年から2017年まで、72ホールで並ぶと翌日に18ホールを追加していた。
  • 91ホール決着となった2008年を経て、全米ゴルフ協会は2018年に最終日の2ホール合計方式へ変更した。
  • 変えた理由と、2026年まで一度も使われていない新方式の現在地を追う。

全米オープンには、2017年まで「日曜に終わらないかもしれない」という独特の仕組みが残っていた。

72ホールを終えて首位が並ぶと、その場では決めない。翌日にもう18ホールを戦い、それでも同点なら、そこから1ホールごとのサドンデスへ進む。全米ゴルフ協会の公式記録では、この方式は1954年から2017年まで続いた。

いまの感覚ではかなり長い。だが、その長さを最も分かりやすく見せたのが2008年だった。

18ホール追加しても決まらなかった2008年

タイガー・ウッズとロッコ・メディエートは、72ホールを終えて並んだ。

翌月曜、2人はさらに18ホールをプレーする。結果はともに71で、まだ決着しなかった。そこでサドンデスへ入り、最初のホールでウッズが勝った。

優勝者が戦ったのは合計91ホール。通常の72ホールに、翌日の18ホールと、最後の1ホールが加わった計算になる。

この大会だけを理由にルールが変わったわけではない。全米ゴルフ協会も、2008年を2018年の変更の直接原因とは説明していない。ただ、旧方式がどこまで長くなり得るかを示す実例としては極端に分かりやすい。

2018年、翌日の18ホールをやめた

全米ゴルフ協会は2018年から、男子全米オープンのプレーオフを2ホールの合計スコアで決める方式へ変更した。

同時に変わったのは男子だけではない。全米女子オープン、全米シニアオープン、全米シニア女子オープンを含む4つのオープン選手権が同じ考え方へ移った。

変更時に全米ゴルフ協会が挙げたのは、単純な「時間短縮」だけではなかった。

選手、ファン、ボランティア、大会関係者、放送パートナーから意見を集める中で、メジャー大会を日曜に終え、その日に優勝者へトロフィーを渡すことに大きな価値があるという認識が共有されたという。

つまり、72ホールで並んだ瞬間に大会全体を翌日へ持ち越す設計そのものを見直した。

なぜ1ホールではなく2ホールなのか

新方式は、いきなり1ホール勝負にはしなかった。

最終日の2ホールをプレーし、その合計スコアで決める。そこで同点なら、初めて1ホールごとのサドンデスへ進む。

全米ゴルフ協会は、2ホールなら一つのミスから挽回する余地を残しながら、短い時間で劇的な決着を作れると説明した。

旧方式の「もう18ホール」と、完全な一発勝負の中間を選んだ形だ。

テレビ視聴率が何%上がる、運営費がいくら減る、といった数字が変更理由として公表されたわけではない。公式に示された中心は、関係者からの意見と「日曜に王者を決める価値」だった。

ところが、新方式はまだ一度も使われていない

制度は大きく変わったが、男子全米オープンでは意外なことが起きている。

2018年に2ホール方式が導入されてから2026年まで、プレーオフそのものが一度も発生していない。

全米ゴルフ協会の記録では、2008年のウッズ以降、少なくとも2009年から2025年まで男子全米オープンにプレーオフはなかった。2026年大会もウィンダム・クラークが1打差で優勝し、延長戦には入っていない。

つまり、2018年に作られた新しい決着方法は、制度として9大会分存在しながら、男子全米オープンではまだ実戦投入されていない。

2026年も「2ホール+サドンデス」のまま

2026年現在も、全米オープンの公式なプレーオフ方式は変わっていない。

72ホール終了時に首位が並べば、その日のうちに2ホールの合計スコアで勝負する。それでも並べば、1ホールごとのサドンデスで決める。

1954年から2017年まで続いた「翌日にもう18ホール」という伝統は終わった。

変えた理由は、長いものを短くしたかったからだけではない。選手から放送側まで大会に関わる人々の意見を受け、全米オープンの結末を可能な限り最終日の中に収める。そのために、18ホールの再戦を2ホールの勝負へ置き換えた。

そして皮肉なことに、そのために用意された新ルールは、2026年までまだ一度も男子全米オープンの王者を決めていない。

出典:USGA2345

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