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米ゴルフ場の水は20年で31%減った

GOLF DNA編集部🇺🇸

秋の林間ゴルフコースのイメージ
3行まとめ
  • 米国のゴルフ場が使う灌水量は2005年から2024年に31%減った。
  • だが減少のすべてが節水技術の成果ではない。
  • 施設数と灌水面積の縮小、残ったコースの面積当たり使用量の改善を分け、地域差と2026年時点の次の課題まで追う。

米国のゴルフ場が灌水に使う水は、2005年から2024年に31%減った。2024年の全国推計は163万エーカーフィートだ。

ただ、この数字をそのまま「節水技術だけで31%減らした」と読むと実態を外す。ゴルフ場そのものが減り、灌水する面積も縮小した。そのうえで、残った施設でも面積当たりの水使用量が下がっている。

GCSAA(全米ゴルフ場管理者協会)の公式な整理では、20年間の総量減の約3分の1は施設閉鎖、残る約3分の2は稼働中施設のより効率的な水利用による可能性が高い。

31%減の中には「コースが減った分」も入る

米国のゴルフ施設数は2005年の1万6052から、2024年には1万3952へ減った。約2100施設、率にして約13%の減少だ。

同じ期間に、全国の灌水面積も11%減った。つまり、そもそも水をまく対象そのものが小さくなっている。

それでも「業界が縮んだから水が減った」だけでは説明できない。2024年の推計では、1エーカー当たりの水使用量も2005年の1.3エーカーフィートから1.1へ下がり、15%減っている。

ここで31%、11%、15%を足し引きして厳密な内訳にすることはできない。いずれも重み付けされた別々の全国推計だからだ。そのためGCSAAも、施設閉鎖が約3分の1、稼働施設の効率化が約3分の2という整理を「概算」として示している。

2020年の研究でも、2005年比で総使用量29%減、施設数12%減、水使用量は1エーカー当たり25%減と報告されていた。長期的な減少傾向自体は2024年だけに突然現れたものではない。

1万3952施設に送り、1766施設の回答を全国へ推計

最新の2024年データは、2025年2月26日から7週間行われた全国調査に基づく。対象となる1万3952施設へ調査を送り、1766施設が回答した。回答率は12.6%だった。

全国値を作る際には、施設形態、ホール数、グリーン料金区分で16層に分け、全国と地域の施設構成へ合わせて重み付けしている。比較年は2005年、2013年、2020年、2024年だ。

重要なのは、同じゴルフ場だけを20年間追跡した調査ではないことだ。各年の回答施設は同一パネルではなく、同様の設計枠を使って母集団へ推計している。したがって、年ごとの変化は全国傾向として読むべきで、個別コースの節水率を示す数字ではない。

全国平均の裏では、2020年以降に増えた地域もある

2005年と比べれば、2024年の総使用量は全地域で低下した。ただし直近の2020年から2024年だけを見ると動きはそろっていない。

南西部は16.9%減、西部山岳地域は7.8%減だった一方、多くのほかの地域では小幅に増えた。

水源も一様ではない。2024年の全国集計では井戸が32%、湖・池が27%、再生水が19%を占めた。地域によって水源構成が違い、原著は米国干ばつモニターを使って年ごとの気象条件も確認している。南西部では2024年に例外的に干ばつの週が多かった。

つまり、地域ごとの増減を管理努力だけの結果と決めつけることもできない。気象、水源、施設構成が同時に動いている。

次の削減余地は「水をまく精度」と「まく面積」

2024年時点で、ウェッティング剤を使う施設は96%、手散水83%、芝をより乾いた状態で管理する施設65%、携帯型の土壌水分計55%、正式な灌水スケジュールを使う施設53%だった。

これらの技術が31%減のうち何%を生んだかを示す因果分析はない。採用率が高いことと、全国総量への寄与率は別の話だ。

それでも2026年現在の業界施策は、さらに水を減らす方向を明確にしている。USGA(全米ゴルフ協会)は2023年に15年間で3000万ドルを水利用改善へ投資すると発表し、2025年には節水の実務指針を公開。精密灌水、耐乾性芝、灌水面積の縮小などの研究と実装支援は2026年も続いている。

GCSAAの環境調査も第4期へ進んでいるが、2026年9月時点で次回の全国水使用調査が何年に行われるかは公開されていない。

20年で31%減という数字は、米国ゴルフ場の水使用が大きく変わったことを示す。ただし、その中身は「節水成功」の一言ではない。

施設数が減り、灌水面積が減り、残ったコースでは面積当たりの使用量も減った。GCSAAの概算では、その比重は施設閉鎖が約3分の1、稼働施設の効率化が約3分の2だ。

そしてこの数字は、米国約1万4000施設を母集団とした全国・地域推計である。個別コースの実績でも、日本のゴルフ場へそのまま当てはめられる数字でもない。

31%という大きな数字の本当の意味は、「コースが減ったから」でも「節水技術だけで減らした」でもなく、その両方が20年間で重なったことにある。

出典:GCSAA23acsess.onlinelibrary.wiley.comUSGA23journals.ashs.orggcmonline.com

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