売却危機から戻ったドラコン世界ツアー
GOLF DNA編集部🇺🇸

3行まとめ
- 2020年、世界ドラコンは大会中止と売却検討で存続が揺れた。
- だが競技そのものは別組織がつなぎ、2023年の再統合後はテレビ放映も復活。
- 2026年は世界30大会超を掲げるまで戻ったが、その数字には予選や展示試合も含まれる。
2020年2月、世界ドラコン(World Long Drive)はテレビ放映を伴う複数大会と予選シリーズを組んだシーズンを発表していた。
ところが4か月後、状況は一変する。最初に予定されていた6大会のうち5大会が中止され、世界選手権も停止。ゴルフチャンネルは世界ドラコンを売却対象にした。
新型コロナによるスポンサー減、安全面、国際移動の制約。そしてメディア本業への集中。運営側が当時説明した理由を並べると、単なる大会延期ではなく、競技の器そのものが揺らいだ局面だったことが分かる。
それでもドラコン競技は消えなかった。
ブランドが止まった間、別の組織が競技をつないだ
2021年、ライアン・リースベックとボビー・ピーターソンが共同創設者として確認できるプロ・ロングドライバーズ協会が大会を動かしていた。
コロナ禍ではオンライン予選を用意し、同年3月にはプロとアマが世界選手権へ進む大会シリーズを開始。10月の世界選手権には10カ国から139人が参加し、オープン部門の賞金総額は12万5000ドル、優勝賞金は5万ドルだった。
2022年にも大会カレンダーと世界ランキングの運営が続いた。
ここで重要なのは、この協会が旧世界ドラコンの商標や資産をそのまま受け継いだと確認されたわけではないことだ。確認できるのは、旧ブランドの運営が止まった時期に、別組織が実際の競技機会とランキングをつないでいたことまでである。
2022〜2023年、二つを買った会社が再び一つにした
転機は2022年から2023年初めに来た。
GFスポーツ&エンターテインメント自身の現在の会社紹介では、同社は2022年春にNBCユニバーサルとゴルフチャンネルから世界ドラコンの知的財産を取得した。その後、2022年12月にプロ・ロングドライバーズ協会を取得し、2023年1月に両者をまとめた世界ドラコンの再始動を発表した。
つまり「協会が旧ブランドを引き継いだ」のではなく、新しいオーナーが旧世界ドラコンの知的財産と、別組織として競技を続けていたプロ・ロングドライバーズ協会を別々に取得し、主要ツアーとして再統合した形だ。
再始動時には国内12大会、国際提携30大会超を掲げ、NBCスポーツとの契約で年10時間、契約期間中50時間超のテレビ放映を打ち出した。
ただし、発表した計画と実績は分けて見る必要がある。後年の世界ドラコン公式回顧では、2023年の国内ツアーは9大会として振り返られている。国際30大会超も主催者側の集約値で、全大会を個別監査した数字ではない。
テレビは戻ったが、同じ契約が続いたわけではない
「放映復活」も一本の線ではなかった。
2023年の再始動時はNBCスポーツ、ゴルフチャンネルとの契約が発表されたが、2024年4月には世界ドラコンがESPNとの新契約を発表した。4大会をESPN2で放送し、さらに47時間をESPN+で配信する内容だった。
だから、2023年に掲げた50時間超の放映計画がそのまま同じ形で続いた、とまでは言えない。一方で、世界ドラコンが再びテレビと配信の放映枠を持ったこと自体は確認できる。
2026年の「世界30大会超」の中身
2026年2月、世界ドラコンはシーズン全体を世界30大会超と発表した。
数字は大きい。ただし30大会超にはツアー本戦だけでなく、展示試合や予選も含まれる。公式発表上、米国内の主要ツアー大会は3つ。国際ツアー大会は欧州や日本の提携を含む12大会と説明されている。
9月13日時点では、世界ドラコン・フロリダやパームビーチで実開催とランキング更新を確認できる。フロリダ大会の最終8人は6月30日にゴルフチャンネル、バトル・アット・ザ・ビーチは7月19日にESPN2で放送された。
一方、世界選手権は10月開催予定で、2026年シーズンはまだ完了していない。「30大会超」をすべて実施済みの本戦数として扱うことはできない。
2019年と同じ規模へ戻ったかは分からない
2020年の売却報道には、2019年の世界ドラコンが米国内で約120時間放送され、60カ国で展開され、総視聴者1億3000万人規模だったという歴史値がある。
しかし2026年には、同じ定義で比較できる総視聴者数、放送時間、賞金総額、スポンサー数、競技者総数がそろっていない。
そのため「完全復活した」「以前より成長した」と倍率で評価することはできない。
それでも、運営のつながりは見える。
出典:golfchannel.com / GOLF.com / gfsportsandentertainment.com(2) / worldlongdrive.com(2・3・4・5・6) / prweb.com / prolongdrive.com(2・3・4)
関連記事
17歳アマ後藤あい、273.2ヤードでドラコン連覇 30g台の軟らかシャフトを使用
3行まとめ
- 後藤あいが9月19日のドライビング女王コンテストで273.2ヤードを記録し2連覇。
- 指導する石井雄二コーチによると、30g台でRより柔らかいシャフトを使用している。
- 後藤は最初の1球で273.2ヤードを記録。