1打もせず全米選手権へ進んだ日
GOLF DNA編集部🇺🇸

3行まとめ
- 7インチ超の雨で1打もできなかった2021年NCAA女子地域予選。
- シード順で進出者を決めた異例の判断後、最低36ホール基準が導入され、2026年には36ホール未満の選抜方法もさらに改められている。
- 2021年5月、米ルイジアナ州バトンルージュで行われるはずだったNCAAディビジョンI女子ゴルフ地域予選では、誰も1打も競技しないまま全米選手権へ進むチームと個人が決まった。
2021年5月、米ルイジアナ州バトンルージュで行われるはずだったNCAAディビジョンI女子ゴルフ地域予選では、誰も1打も競技しないまま全米選手権へ進むチームと個人が決まった。
会場のユニバーシティ・クラブには数日間で7インチを超える雨が降った。NCAAの公式声明によると、水曜日まで競技を実施できず、競技ラウンドは一つも成立しなかった。そこで6チームと個人3人の進出者は、大会前の元のシード順で決められた。
異例だったのは、競技ができなかったことだけではない。この出来事の後、NCAA女子ゴルフ委員会は悪天候時の進出基準そのものを見直した。
それまでの最低基準は18ホールだった。だが委員会報告では、悪天候で1ラウンドしかできない場合、その18ホールだけでシーズン全体の実績を上書きすべきではないという意見が継続的に示されていた。監督への調査では、最低基準を36ホールへ引き上げる案を84.9%が支持した。
2022年の地域予選では、この考え方が正式な運用になった。54ホールを完遂できなくても36ホールを終えられれば、そのスコアで進出者を決める。36ホール未満なら、当時は元のシード順へ戻す仕組みだった。2021年のように競技結果が存在しない事態でも、どの時点から競技結果を優先するのかを明確にした形だ。
日程の使い方も同時に見直された。2021年の委員会報告では、必要なら日曜午後から競技を始められるようにする案に監督の96.3%が賛成した。現在の運営要領でも、地域予選は54ホール完遂へ最大限努め、水曜日を越えて延長しない。54ホールを終えられない場合は参加者マニュアルの進出手順を使い、天候に応じて組み合わせを変更できる。
ただし、2026年の規則は2022年の形をそのまま残してはいない。最低36ホールという基準は維持された一方、36ホール未満なら元のシード順で自動的に進出させる方式ではなくなった。現行の選手権要領では、女子ゴルフ選手権小委員会が18ホールのスコアとその他の選考基準を考慮して進出者を選ぶ。
つまり、2021年の「1打もできなければ元のシード順」という処理は、そのまま恒久ルールになったわけではない。翌年には最低36ホールという線が引かれ、さらに現在は36ホールに届かなかった場合も複数の材料で選ぶ方式へ変わっている。
2026年の6地域予選は5月11日から13日までに終了し、通常の競技結果から30チームと個人6人が全米選手権へ進んだ。少なくともこの年は、36ホール未満の特例を使った形跡は確認できない。
1打もできずに進出者を決めた2021年は、単なる雨天中止では終わらなかった。18ホール、36ホール、そして36ホール未満で何を材料に選ぶのか。異常な天候でもシーズンの積み重ねとその週の競技結果をどう両立させるか、その線引き自体が作り直されていった。
出典:ncaa.org / ncaaorg.s3.amazonaws.com(2・3・4) / NCAA Golf(2)
関連記事
20点で予選会を飛ばす LPGAが作った「アマ実績から直接ツアーへ」の道
3行まとめ
- LPGAのLEAPは、トップアマが当年+過去3年の実績で20点に達すれば、プロ転向後にQ-Series最終予選を経ずLPGA Priority Listへ入れる制度。
- 第1号ロッティ・ウォードは2025年エビアンで20点に到達し、2日後にプロ転向。
- LPGA会員としてのプロ初戦を優勝した。