2024年時点で950超拠点、トゥルーンを「所有ゴルフ場数」で語れない理由
GOLF DNA編集部🌐

3行まとめ
- 2024年に950超の拠点を掲げたトゥルーン。
- ただし、それは950のゴルフ場を所有しているという意味ではない。
- 現在の公式ページも私営・日払い/リゾート・市営・コミュニティ・助言などの管理サービスを並べる。
2024年3月のトゥルーン公式資料には「950超の拠点」とある。数字だけを見ると、巨大なゴルフ場オーナーを想像しやすい。
だが同じ資料は、運営責任を負うゴルフコースを18ホール換算で575超と別に記している。最初から「拠点数」と「ゴルフコース数」は同じ数字ではない。
さらに2026年9月17日時点の現行公式ページを見ると、トゥルーンは自社を世界最大のゴルフ・ゴルフ関連ホスピタリティ管理会社と位置づけ、私営クラブ、日払い・リゾート、市営施設、コミュニティ、助言業務をサービスとして並べている。ゴルフ以外にもラケットスポーツ、飲食、宿泊、コミュニティ運営、スポーツイベントなどを扱う。
米アリゾナ州ツーソン市の例では、市が持つ5つのゴルフコースをトゥルーンが管理していると公式ページに明記されている。
つまり、少なくとも事業の重要な部分は、他者が持つ施設を運営・支援する仕事だ。全施設について自社所有、賃借、運営受託、助言だけを厳密に分けた比率までは公開資料で確定できないので、「まったく所有しない会社」とまでは言えない。それでも「950超の拠点」をそのまま「950の所有ゴルフ場」と読むのは誤りだ。
買ったのはコースだけではなかった
この会社の拡大を追うと、面白いのは施設数より、買収のたびに運営機能が増えていることだ。
2018年7月に買収したクリフ・ドライスデール・マネジメントは、当時30拠点でテニスプログラムの開発や日常運営、施設設計の助言、イベント、旅行まで手がけていた。ゴルフ管理会社の中へ、ラケットスポーツの運営能力が入った。
2019年2月にはリアルフードが加わった。こちらは飲食戦略、店舗設計、運営、助言が中心で、トゥルーン側は150超の会場を対象としていた飲食事業が、この追加で3倍の規模になったと説明している。
同年4月にはOBスポーツ・ゴルフ・マネジメントを買収。70超のゴルフコースと私営クラブが加わり、買収後のトゥルーンは440超の拠点、18ホール換算で460超のコースを管理すると発表した。5月にはグリーン・ゴルフ・パートナーズの18コース、5州の管理網も取り込み、中西部の顧客を支えるシカゴ拠点の強化につなげた。
この時点で、拡大は「ゴルフ場を買い集める」という一本線ではなくなっている。ゴルフ運営、テニス、飲食、設計や助言、地域ごとの管理網を一つの会社群へ束ねる動きだった。
2021年、160超の施設が一度に加わった
規模を大きく押し上げたのが、2021年1月のインディゴ・ゴルフ・パートナーズ買収だ。旧名はビリー・キャスパー・ゴルフ。買収時点で29州、160超のゴルフコース、カントリークラブ、リゾートを保有・運営していた。
トゥルーンの発表では、この買収後に会社全体は585超の拠点、18ホール換算で630超のコース規模になった。
ここでも重要なのは、585という数字を「所有コース数」と読まないことだ。トゥルーンの現在のサービスには、市営施設の管理やコミュニティ向け運営、助言も含まれる。インディゴの施設網が大きな転機だったのは確かだが、所有権を585件集めたという話ではない。
その後も機能の追加は続いた。2022年には住宅地域や共用施設を扱うICON、ゴルフ場向け技術・サービスのクラブアップ、ラケットスポーツ管理のピーター・バーウォッシュ・インターナショナルなどを買収。2023年にはアプライド・ゴルフ・マネジメントも加えた。
買収で増えたのは、看板の数だけではなく、「施設で何を運営できるか」の範囲だった。
585から950へ、単純な成長率は出せない
2021年の発表は585超の拠点と630超の18ホール換算コース。2024年の公式資料は950超の拠点と、運営責任を負う575超の18ホール換算コースとしている。
数字だけなら「585から950へ」と並べたくなるが、単純な増加率を出すのは危ない。買収でゴルフ以外の事業が広がり、拠点と18ホール換算コースの数え方も別に示されているからだ。
さらに、2026年9月17日時点の現行「About」「Management Services」ページでは、現在の総拠点数そのものは確認できない。現在の会社規模を940や950と断定して記事を組むのではなく、数値は日付付きの会社発表として扱うのが安全だ。
巨大化すれば、ゴルフ場は良くなるのか
もう一つ分けて考えるべきなのが、会社の規模と各施設の成果だ。
今回確認できた資料からは、買収の時期、加わった施設網、運営機能の拡大は追える。しかし、トゥルーン傘下になったことで施設全体の収益が上がった、料金が下がった、コース品質が改善した、と一律に言える買収前後の比較データまでは確認できない。
だから「巨大管理会社になった=各ゴルフ場が良くなった」と結論づけることはできない。
確認できる成長の構造は別のところにある。トゥルーンは、私営、市営、リゾートなど異なる施設を管理・支援する土台に、ゴルフ運営会社だけでなく、テニス、飲食、地域管理、技術サービスを買収で重ねてきた。
2024年の950超という数字の正体は、950のゴルフ場を所有しているという話ではない。施設そのものより、施設を動かす機能と管理網を束ねて巨大化してきた会社。その違いを見ると、トゥルーンの拡大の仕方が見えてくる。
出典:prweb.com(2・3・4) / troon.com(2・3) / rfhsd.com / Golf Business News / agif.asia
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3行まとめ
- 2018年に閉鎖したWest Palm Beachの市営ゴルフ場は、土地を売らず、非営利財団へ50年賃貸する形で再生した。
- 130人超の寄付者から5,500万ドル超を集め、2023年にThe Parkとして再開。
- 2026年現在も市は「Municipal Golf Course」と位置付ける。