トラック160台でつくる“騒ぐ16番”、大会後に消える!? フェニックスOPの新しい建て方
GOLF DNA編集部🇺🇸
3行まとめ
- WMフェニックス・オープンの16番は、資材を運ぶのにトラック約160台を要する仮設スタジアム。
- 2026年、解体後も部材を使えるモジュール式に造り替えた。
- 支柱が減って観客の視界も改善。
ゴルフ場では静かに。でも、WMフェニックス・オープンの16番だけは歓声もブーイングも名物だ。ホールを囲む巨大な観客席は、実は大会が終われば姿を消す。**資材を運ぶトラックは約160台。建てるだけでおよそ150日。** たった1ホールのための、毎年現れては消えるスタジアムなのだ。
その16番を、2026年大会で主催者が造り替えた。新しい仕組みは、毎年部材を切り直す工程を減らし、外して保管し、また組むことを前提にしたモジュール式。大会公式はスタンドを『100%再利用できる構造』と説明している。
大歓声の下で、毎年大工事
米Sports Business Journalの施工取材によると、16番は約2万〜2万4000人を収容し、資材は約5400トン。ピーク時には120〜140人が作業に当たったという。大会前の週末にはコンサート会場になり、その後はゴルフの観戦席へ切り替わる。『仮設』という言葉から想像するテントとは、まるで規模が違う。
以前は木材や合板を毎年切り直して上層階の床を仕上げる部分が大きかった。2026年は2階・3階の床を金属フレームに収めた部材へ変更。建てるときに組み、終われば外せる。使い終わった旧構造の資材も、別イベントへ回す計画だ。
再利用しやすくしたら、柱まで減った
意外なのは、環境対応だけで終わらなかったこと。施工側の説明では、新しい構造で内部の支柱の間隔を約2倍にできた。業界誌の取材でも縦の支柱は半分になり、観客の視界が開けたとされる。主催者は天井を高くし、ガラスの手すりや新しい観戦エリアも設けた。
もちろん『100%再利用できる』は設計についての主催者の説明で、廃棄物が一切出なかったという意味ではない。2026年9月末時点で、同じ部材を翌年の16番に実際に組み直した実績もまだない。削減効果の宣伝文句と、これから確かめる実績は分けて読みたい。
一打のためにトラック160台分を組み上げ、歓声が止めばまた外す。そんな16番が、次は『毎年つくり直す』から『毎年組み直す』へ。あの騒がしいホールの面白さは、スタンドの裏側にもある。
出典:wmphoenixopen.com / inproduction.com / sportsbusinessjournal.com / fastcompany.com
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