消えた1万6000ラウンドの重さ
GOLF DNA編集部🇺🇸

3行まとめ
- 別開発のため閉じたウィンのゴルフ場。
- 閉鎖後、経営陣は1万6000ラウンド減と1000万〜1500万ドルの国内カジノ需要逸失を会社推計として示した。
- 新たな開発用地の取得を経て、2019年にゴルフ場を復活させた判断を追う。
2017年、ウィン・リゾーツは旧ゴルフ場の跡地を別の開発へ変えようとしていた。12月の公式発表では、パラダイス・パークを旧コース跡地に置き、翌2018年1月の着工を予定していた。
ラスベガス中心部の土地は高価だ。そこに広いゴルフ場を残すより、別の開発へ使う。少なくとも当時の計画は、その方向に進んでいた。
ところが、ゴルフ場を閉じた後に経営陣が見た数字は別の価値を示した。
2018年の第3四半期決算説明会で、最高経営責任者のマット・マドックスは、閉鎖後に約1万6000ラウンドを失い、その約70%が現金客だったと説明した。さらに、国内のカジノ事業で1000万〜1500万ドルの需要を失ったと会社側で推計していると述べた。
ここは重要で、この1000万〜1500万ドルは監査済みの損失額でも、ゴルフ場を再開した後に実測した効果でもない。経営陣が閉鎖の影響を判断するために示した会社推計だ。
方針を変えられたもう一つの材料が、土地の使い分けだった。マドックスは、ラスベガス・ストリップ正面に新たに取得した約38エーカーの土地を、将来開発には旧ゴルフ場跡地より適した場所と位置づけた。そのうえで、ゴルフ場をリゾートの重要な施設として戻せると説明している。
つまり、ゴルフ場が復活した理由を「ゴルフ単体で高収益だったから」とだけ読むのは正確ではない。将来開発を担う土地を別に確保し、閉鎖によって失ったラウンドやカジノ需要も無視できないと経営陣が見たことで、ゴルフ場はリゾート全体への集客を担う施設として再評価された。
2019年10月11日、ウィン・ゴルフクラブは再開した。トム・ファジオとローガン・ファジオが再設計し、129エーカーの敷地で8ホールを新設、10ホールを改修した。
投資額を見るときは注意がいる。2019年第1四半期の資料では、会議・コンベンション施設の拡張とゴルフ場の再構成を合わせた事業予算が4億2500万ドル、同年3月末までの支出が1億8150万ドルとされている。ゴルフ場だけにいくら使ったのかは分離されておらず、4億2500万ドルをゴルフ場の改修費とは言えない。2019年の年次報告書でも、この二つは同じ開発事業として記録されている。
では、復活は成功だったのか。
2026年9月時点でも、ウィン公式サイトでは18ホールのコースとして予約を受け付けている。2025年の年次報告書にもゴルフコースの灌漑用水利が記載され、施設が現在も維持されていることは確認できる。
ただ、公開資料からは再開後のゴルフ場単体利益や、宿泊・カジノへどれだけ追加の客を送ったかを分けて確認できない。営業が続いていること自体を、単体採算や1000万〜1500万ドルの効果が実証された証拠にはできない。
ウィンが見直したのは、18ホール単体の採算だけではない。ゴルフ目的の客を含め、リゾート全体へ人を呼ぶ役割だった。公開資料から確認できるのは、その判断が2018年に示され、コースが2019年に復活し、2026年も営業しているところまでだ。復活後に実際いくらの利益や周辺消費を生んだのかは、公開数字ではまだ分けて見えない。
出典:investors.wynnresorts.com(2) / fool.com / sec.gov(2) / press.wynnlasvegas.com / wynnlasvegas.com
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3行まとめ
- 2018年に閉鎖したWest Palm Beachの市営ゴルフ場は、土地を売らず、非営利財団へ50年賃貸する形で再生した。
- 130人超の寄付者から5,500万ドル超を集め、2023年にThe Parkとして再開。
- 2026年現在も市は「Municipal Golf Course」と位置付ける。