米男子ツアー唯一のポイント制大会はなぜ消えた? 次のスポンサーを確保できないまま2026年日程から外れた
GOLF DNA編集部🇺🇸

3行まとめ
- 2012年から米男子ツアー唯一のポイント制を続けたバラクーダ選手権は、2025年で冠スポンサー契約が終了。
- 主催側が次のパートナーを探す中、2026年日程から姿を消した。
- 一方、同じ得点方式は別ツアーで採用され、競技形式そのものは生き残っている。
2025年まで、米男子ツアーには一つだけ、普通の「何打で回ったか」では勝敗を決めない大会があった。バラクーダ選手権だ。
採用していたのは、モディファイド・ステーブルフォードというポイント制。アルバトロスはプラス8、イーグルはプラス5、バーディーはプラス2、パーは0。ボギーはマイナス1、ダブルボギー以下はマイナス3になる。
18ホールの合計打数ではなく、4日間でどれだけポイントを積み上げたかを競う。2025年時点で、米男子ツアーではこの大会だけが使っていた方式だった。
ところが2026年の日程から、バラクーダ選手権の名前は消えた。
独特の競技形式が見放されたのか。大会そのものが終了したのか。調べていくと、消えたのは大会であって、ポイント制ではなかった。
2012年から続いた「唯一のポイント制」
バラクーダ選手権がこの方式へ切り替えたのは2012年。得点の付け方は明快で、良いスコアほど大きく加点される。
例えばイーグル1個ならプラス5。ボギーを一つ打ってもマイナス1だ。通常のストローク戦とは順位の作り方そのものが違う。
2014年からはセキュリティー企業のバラクーダ・ネットワークスが冠スポンサーとなった。2023年には契約を2025年まで延長。大会はその後もポイント制を維持し、2025年の米男子ツアー公式記事でも「唯一のモディファイド・ステーブルフォード大会」と位置づけられていた。
つまり、競技形式は一時的な実験ではなく、少なくとも14シーズンにわたって大会の個性として残った。
2025年、「次の大会」を支える相手が決まっていなかった
転機は2025年だった。
7月、大会ディレクターのクリス・ホフは、2025年が当時の冠スポンサー契約の最終年だと説明。2026年以降については複数の道を検討しており、開催時期が変わる可能性もあるとしていた。
この段階では、翌年の開催が正式に消えたわけではない。ただ、現在のスポンサー契約が終わる一方で、次の体制がまだ固まっていなかった。
そして8月19日、米男子ツアーが2026年日程を発表した。
そこにバラクーダ選手権はなかった。従来この大会が行われていた全英オープン週には、コラレス・プンタカナ選手権が配置された。
翌日の地元報道で主催側は、北カリフォルニア・北ネバダ地域の大会が2026年日程にないことを認め、新たなパートナーを探して米男子ツアーの大会を地域へ残す努力を続けていると説明した。
ここから確認できる最も直接的な事情は、2025年で従来の冠スポンサー契約が区切りを迎え、2026年日程が固まる時点で次のパートナーを確保した大会開催体制が成立していなかったことだ。
ただし、「スポンサー契約が切れたからツアーが大会を廃止した」と一段飛ばして断定することはできない。米男子ツアーは、コラレス・プンタカナ選手権を同じ週へ置いたことがバラクーダ選手権消滅の直接原因だとは説明していない。
スポンサーの問題と日程再編は、確認できる事実を分けて見る必要がある。
消えたのは大会で、ポイント制ではなかった
では、モディファイド・ステーブルフォードという競技形式も米男子ツアーの世界から消えたのか。
答えは違う。
2026年、50歳以上の選手が戦うPGAツアー・チャンピオンズの三菱電機クラシックが、このポイント制を採用した。得点はバラクーダ選手権と同じで、アルバトロスがプラス8、イーグルがプラス5、バーディーがプラス2、パーが0、ボギーがマイナス1、ダブルボギー以下がマイナス3だ。
同ツアーの公式解説は、過去の採用大会としてバラクーダ選手権を「2012〜2025年」と整理している。
つまり2026年に起きたのは、「ポイント制という試みが失敗して消えた」ということではない。米男子ツアー本体からバラクーダ選手権が外れた一方、同じ競技形式は別カテゴリーの公式大会へ受け継がれた。
2027年のレギュラーシーズン日程にも戻らなかった
PGA TOURは2026年8月26日、2027年のレギュラーシーズン日程を発表した。そこにもバラクーダ選手権は掲載されていない。
全英オープン週の7月12〜18日には、2026年に続いてコラレス・プンタカナ選手権が組まれている。
ただし、PGA TOURは2027年のFedExCup Fall日程を後日発表するとしている。このため、2027年を通じたあらゆる形での復活可能性まで完全に否定できる資料ではない。
主催に関わってきたリノ・タホ・オープン財団は現在も活動を続けており、組織そのものが消滅したわけでもない。
したがって現在地は、2026年に続き2027年のレギュラーシーズン日程にも戻っておらず、今回確認した公式公開情報では新しい冠スポンサーや復活の発表も確認できない、というところまでだ。
2012年から2025年まで続いた米男子ツアー唯一のポイント制大会は、競技方式を理由に姿を消したと確認できる材料はない。表面上は大会名が消えたが、その直前にあったのは冠スポンサー契約の区切りと、次のパートナーを探す主催側の動きだった。
そして、そのポイント制は2026年も別の公式大会で使われている。
バラクーダ選手権は止まった。だが、14シーズン続いた「打数ではなくポイントを積むゴルフ」まで終わったわけではない。
出典:PGA TOUR(2・3・4・5・6・7) / kolotv.com(2) / renotahoeopen.com
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