緑に戻る5〜10日前、芝には回復のサインが出ていた
GOLF DNA編集部🇺🇸
3行まとめ
- ミネソタ大学はグリーン用の芝5草種を厚さ約10cmの氷で98日、翌冬は112日覆った。
- アニュアルブルーグラスの1品種は両年とも枯死。
- ほかの芝では緑が見える5〜10日前に光化学効率が上向いた。
氷が解けたばかりのグリーンは、茶色く見えても回復の途中かもしれない。ミネソタ大学の研究では、芝の光合成に関わる指標が、表面に緑が戻る5〜10日前から上向いた。目で見える色は、芝の変化より少し遅れていた。
98日と112日、氷の下で比べた
研究チームはミネソタ州の研究グリーンで、クリーピングベントグラスやベルベットベントグラス、アニュアルブルーグラスなど5草種を比較した。芝の上に厚さ約10.2cmの氷を作り、最初の冬は98日、翌冬は112日覆った。各草種は1品種ずつ、1平方メートルの小区画で育てた。
結果は同じではない。アニュアルブルーグラスの「Two-Putt」は両年とも枯死し、ベルベットベントグラスは全体として最もよく回復した。2年目、氷が解けて49日後の緑被率はクリーピングベントグラス33%、ベルベットベントグラス69%。同じ長さの氷結を経ても、戻り方には大きな差があった。
緑より先に動いた指標
研究者は緑の面積だけでなく、葉の光化学効率を示す「Fv/Fm」も追った。この値は、回復した芝で緑被率が増えるより約5〜10日早く上昇した。見た目にはまだ褐色でも、植物の機能には回復の兆しが出ていたわけだ。
氷の下では二酸化炭素が高くなり、酸素は減少した。こうした環境が傷害に関係した可能性はあるが、この実験だけで『二酸化炭素が何ppmになれば枯れる』という境界や、品種ごとの普遍的な耐氷日数は決められない。
春のコースで茶色い芝を見ても、すぐに『全部枯れた』とも『待てば必ず戻る』とも言えない。今回比べたのは各草種1品種で、条件もミネソタの長期氷結と小区画に限られる。ただ、グリーンの色だけが回復を測る時計ではない――そのことを、5〜10日の差が具体的に示している。
出典:acsess.onlinelibrary.wiley.com / experts.umn.edu
関連記事
グリーンを転がしたら、病害指標が75%低下!? ローラーの仕事は「速さ」だけじゃなかった
3行まとめ
- グリーンをローラーで転がすと、芝を傷めそうに見える。
- 米国の試験では、転がした区画で芝の病害指標が対照区より47%、75%低い年があった。
- 別の試験では特定の殺菌剤散布後10分以内に転がしても薬効低下は確認されず。
水の酸素は増えた。でも芝は良くならなかった ナノバブル散水3年試験
3行まとめ
- 酸素ナノバブル水は、通常水4〜7mg/Lに対して12〜14mg/Lまで酸素化できた。
- しかし2019〜2021年の砂主体ベントグリーンでは、根域酸素の上昇は1年だけで、測定した芝の健康指標は改善しなかった。
- 「水に酸素を入れられる」ことと「芝が良くなる」ことは、同じではなかった。
全米オープン前は歩かせないほど守ったフェスク Chambers Bayが全面ポアへ替えた理由
3行まとめ
- 2015年全米オープン前、Chambers Bayは交通に弱いフェスクを守るため、15番で球をスタッフが拾うほど歩行を減らした。
- だが大会後、滑らかな転がりを求めて刈高を下げるとPoa annuaが急増。
- 2017〜18年に全グリーンをポアへ張り替えた。