セントアンドリュースの8コース目、造らず「借りた」 欲しかったのはプレー枠
GOLF DNA編集部🇬🇧
3行まとめ
- セントアンドリュースは18年ぶりに8つ目のコースを加えたが、新設はしていない。
- 1995年開場の「ザ・デュークス」を長期で借り、「クレイトゥン」として運営を始めた。
- 狙いは予約できる機会を増やすこと。
「セントアンドリュースに8つ目のコースができた」。そう聞いたら、新しい18ホールを切り開いたと思うだろう。ところが新しいティーもグリーンも造っていない。**コースは最初からそこにあった**。
2026年1月、オールドコースなどを運営するSt Andrews Links Trustは、既存の「ザ・デュークス」の長期リースを引き継ぎ、「ザ・クレイトゥン」として8つ目のコースに加えた。運営するコースが増えるのは18年ぶり。方法は造成ではなく、借り受けだった。
海沿いのリンクスではない8コース目
ザ・デュークスは1995年開場。全英オープン5勝のピーター・トムソンが設計した、木々やヒースのある内陸のコースだ。海沿いのオールドコースとは、景色もゴルフも違う。そこを新たに買って造成したのではなく、すでに動いていたコースの運営を2026年1月5日に引き継いだ。
「聖地に新しいコース」と聞いて想像する壮大な土木工事とは、ずいぶん違う。それでも運営するコースは7から8に増えた。
足りなかったのは土地ではなく、予約枠
運営側が説明した理由は、地元の人と旅行者のプレー需要が増え、ティータイムを確保しにくくなっていたことだ。St Andrews Linksの年間ラウンド数は近年およそ28万回。引き継ぎ時には、クレイトゥンで次の12か月に約2万6000ラウンド、全体で2026年に30万ラウンド超を見込んだ。いずれも当時の予測で、実績ではない。
欲しかったのは、もう一枚の土地ではなく、**実際に予約して回れる機会**だったわけだ。
運営の切り替えは看板だけでもない。従来の会員約300人のプレー権を引き継ぎ、スタッフには新体制へ移る機会を用意。夏の一般ビジター料金も220ポンドから155ポンドへ、約3割引き下げた。コースの運営方法まで変えたのである。
「増やす」の意味を変えた
この話から「借りた方が安い」「環境への負荷が小さい」とまでは断言できない。リース料や投資総額は公表資料からは分からない。
ただ、ゴルフの聖地が18年ぶりに増やしたものは、新しいフェアウェイではなかった。すでにあるコースを自分たちの予約と運営の仕組みにつなぎ、プレーできる枠を広げた。8コース目の正体は、造成よりもずっと実務的な一手だった。
出典:standrews.com / oldcoursehotel.co.uk / thegolfbusiness.co.uk / Golf Business News
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