1番ティーから狙うのは17番グリーン!? セントアンドリュース「逆回り」の別世界
GOLF DNA編集部🇬🇧
3行まとめ
- セントアンドリュースのオールドコースには、1番ティーから17番グリーンを目指す逆回りがある。
- かつて使われた時計回りのルートで、ふだん目立たないバンカーや傾斜が正面から効いてくる。
- 2026年には670人超がプレー。
セントアンドリュースのオールドコースで、1番ティーに立つ。ところが狙うのは1番ではない。17番の『ロードホール』グリーンだ。
間違った方向に打つわけではない。これがオールドコースの『逆回り』。見慣れた地面を、昔の時計回りのルートで18ホールとしてプレーする。
1番から17番へ。逆走ではなく、もう一つの18ホール
現代のホールを18番から1番へ逆順にたどるだけではない。1番ティーから17番グリーンへ向かい、最後は今の2番ティーから18番グリーンへ戻ってくる。ティーとグリーンの組み合わせ自体が変わる。
オールドコースは、もともと両方向で使われていた。1870年ごろにオールド・トム・モリスが現在の1番と17番のグリーンを分け、今なじみのある反時計回りが形になった後も、時計回りはしばらく残った。現地を逆回りでプレーしたGolf Monthlyの記録によれば、1970年代にも冬の約1か月間はこの向きで回っていたという。
『逆回り』は近年考案された奇抜なイベントではなく、コースの中に残っていた古い道筋なのだ。
バンカーの位置は同じ。でも攻め方は逆になる
コースの地形は変わらない。変わるのはボールを運ぶ角度だ。
逆回りの最初のホールでは、スウィルカン・バーンを越えてロードホールのグリーンへ向かう。今度は右にバンカー、左に道路が待つ。いつもの17番とは、グリーンへの入口そのものが違う。
Golf Monthlyの実走レポートでは、通常の向きでは脇役に見えるポットバンカーが、逆から14番グリーンへ入ると越えるべき障害になる。逆回りの7番では、現在の11番グリーンへ向かうショットにストラス・バンカーが効く。通常は『左が安全』と考える場面が多いのに、逆回りでは『右を使う』ほうが安全なこともあるという。
バンカーは急に現れたわけではない。そこに置かれた理由が、反対側から歩くと見える。
2026年は670人超、世界から応募が殺到
2026年4月の逆回りイベントでは、670人を超えるゴルファーが実際にプレーした。公開枠には63か国から7900人超が応募したと、運営側の発表を伝える資料はいう。毎日できる遊びではなく、限られた開催日にしか味わえない。
なぜそこまで惹かれるのか。名門コースを一度回っても、まだ見ていない半分があるからだろう。フェアウェイは同じ、橋も道路もバンカーも同じ。それなのに1番ティーから17番グリーンへ打った瞬間、頭の中の攻略図がまるごと描き直される。
出典:standrews.com / Golf Monthly / Golf Australia
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