新宿の工事残土がフェアウェイに 若洲ゴルフリンクスの足元にある東京の歴史
GOLF DNA編集部🇯🇵
3行まとめ
- 東京・若洲の18ホールは、かつて家庭ごみなどで埋め立てられた土地に造られた。
- コースを整える約30万立方メートルの土には、新宿の都庁舎建設で出た土も一部使われた。
- 土地の来歴は今もグリーンの管理に関わり、10月には誰でも入れる開放日もある。
若洲ゴルフリンクスのティーに立つと、三方を海に囲まれた18ホールが広がる。足元に東京の家庭ごみと、新宿の都庁舎を造るときに出た土があるとは、景色だけでは分からない。
東京・江東区のこのコースは、街が生み出したものを重ねてできた。しかも、その来歴は昔話では終わらない。芝を育てる方法にも関わっている。
最初の10年は、家庭ごみなどの埋立地
若洲ゴルフリンクスの公式サイトによると、土地は1965年から1974年まで、家庭からの生ごみなどの廃棄物で埋め立てられた。そこに約55億円をかけ、広さ54ヘクタール、全長6970ヤード、パー72の18ホールを整備した。
単に空いた土地へ芝を張ったわけではない。コースの形を造るため、外から運び込んだ土がある。その一部の出どころも、東京らしい。
新宿の都庁舎から来た土
公式サイトは、客土約30万立方メートルの一部に、新宿の都庁舎建設に伴う残土を使ったと記している。
家庭ごみなどで埋め立てた土地の上に、都心の大工事で余った土を載せる。その上を、いまゴルファーが歩いている。二つの場所は離れているが、若洲のフェアウェイの下でつながった。
コースは1990年12月に誕生した。監修は岡本綾子と川田太三。埋立地なら平ら一面と思うかもしれないが、公式の紹介では適度な高低差をつくり、黒松でホールを区切ったという。18ホールをどう見せ、どう攻めさせるかまで考えた設計だ。
土地の履歴は、グリーンにも残る
公式サイトのグリーン改修の説明には、発生ガスから芝の根を守るため、散水設備とグリーンの給排気設備を設けるとある。プレー中には見えない土地の来歴が、コース管理では無視できない。
そして若洲は、ゴルファーだけの場所にもとどまらない。東京都は2026年10月3日と4日に、一般開放イベント「わかすの日」を予定している。前年は1日で3400人以上が訪れたという。芝すべりやカートツアーなど、クラブを持たない人も芝生に入れる日だ。
若洲を回るとき、フェアウェイの下にごみと都心の工事の土があることは、スコアカードには載らない。それでも知った後では、東京湾を望む同じ景色が少し違って見える。
出典:wakasu.golftk.com(2) / metro.tokyo.lg.jp
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