「右手は添えるだけ」のはずが、回す力は左手の約3倍? プロ9人のグリップ実験
GOLF DNA編集部🇰🇷
3行まとめ
- 右打ちの男性プロ9人のドライバーを測ると、右手の回転トルクは左手の約3倍だった。
- 一方、左右の手は逆向きの力も出し、左腕側の力が先に立ち上がる傾向もある。
- これは握力でもレッスン効果でもない。
「右手は添えるだけ」。そう聞くゴルフで、プロ9人のドライバーを測ったら、クラブを回そうとする右手の力は左手の約3倍だった。では、右手で思い切り叩けばいいのか? 答えは、そんなに単純ではない。
2020年に韓国科学技術院(KAIST)の研究者が、グリップを二つに分けて両手の間に6軸センサーを入れたドライバーを製作。右打ちの男性プロ9人に通常のクラブと特製クラブで各5回振ってもらい、両手がクラブへ加える力と回転トルクを調べた。
見えないところで両手が「押し合う」
意外なのは3倍という数字だけではない。ダウンスイングの前半、左右の手はクラブの二つの方向で、おおむね同じ大きさの力を逆向きに加えていた。外からクラブ全体の動きだけを見れば打ち消し合うようでも、両手の間では押し引きが起き、回転へ関わる。
さらに、左腕側の関節の力やトルクは、右腕側より約50~200ミリ秒早く立ち上がるかピークを迎える傾向があった。右腕側はダウンスイングの中盤からインパクト付近で大きくなる。『左か右か』ではなく、働く向きもタイミングも違うのだ。
3倍なのは「握る強さ」ではない
ここが読み違えやすい。研究の3倍は、グリップをぎゅっと握る力ではなく、クラブを回そうとするトルクの比較だ。『右手を3倍強く握る』『右手を強く使えば飛ぶ』とは言えない。飛距離や方向性が改善するかを試した研究でもない。
対象は右打ちの男性プロ9人。センサー入りグリップは通常品より重く、実験には安全のためフォーム製のボールを使った。研究者は測定上の限界も記している。
『右手を使うな』も『右手で叩け』も、一言だけではスイングの中の両手を説明しきれない。次にそんな助言を聞いたら、握る力の話なのか、回す力の話なのか、それともタイミングの話なのか。そこを聞き分ける方が、この実験の数字を役立てられる。
出典:mdpi-res.com
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