新品のPro V1は池に1年沈めて黄ばんでも、飛距離の有意な低下は見つからなかった
GOLF DNA編集部🇺🇸
3行まとめ
- 新品の2016年型Pro V1を最長1年池に沈めた研究では、総飛距離の有意な低下は確認されなかった。
- 黄ばみは増えたが、色の状態と飛距離の関係も確認されず。
- 見た目の変化と性能は別だった。
池から回収されたレイクボールを選ぶとき、水に浸かって飛ばなくなっていないかは気になる。その疑問に、ゴルフ場の池で最長1年、ボールを沈めて答えようとした研究がある。
2023年にInternational Journal of Golf Scienceへ掲載された実験では、黄ばみは増えた。それでも、飛距離の有意な低下は見つからなかった。見た目が変わったことと、性能が落ちたことは同じではなかったのだ。
143球すべてを1年沈めたわけではない
研究チームが使ったのは新品の2016年型タイトリスト Pro V1。米ミシガン州のオークランド大学のゴルフ場にある3つの池へ沈め、1・3・5・12カ月後に回収した。箱に入れたまま乾燥した室内で保管した球と比較している。
データは対照球も含め、4回の測定を合わせて143球分。143球すべてが1年間水没していたわけではない。回収球を洗浄し、どちらの群か分からない番号を付けて混ぜ、Golf Labsの打撃ロボットで測った。
黄ばんだ球でも、飛距離との関係は確認されず
中心となる測定項目は、キャリーとランを合わせた総飛距離と、着地点の左右のばらつき。水没による統計的に有意な差は、どちらにも確認されなかった。
4回の測定全体では、水没した球の総飛距離が平均約1ヤード短い傾向はあった。ただし、この差も統計的に有意ではない。これは「性能が完全に同じ」と証明したのではなく、今回の条件では低下を確かめられなかった、という結果だ。
一方、長く沈めた球ほど黄ばみが増えた。それでも、変色の程度と総飛距離や左右のばらつきとの有意な関係は見つからなかった。黄色っぽい球を見て、外観だけで飛距離の低下まで決めつけることはできない。
昔の実験と違う結果でも、すべての池球には広げられない
論文が振り返る1996年のGolf Digestの実験では、6カ月水没後に2ピース球で約9ヤード、3ピース球で約17ヤードのキャリー低下が報告されている。今回と違い、当時は別の世代・素材の球だった。研究者はこれを結果が異なる理由の候補に挙げるが、素材の違いが原因だと確定したわけではない。
今回も、池へ入れる前の球は新品で、試したモデルは一つだけ。使用で傷んだ球、亀裂のある球、他モデルを同じ条件で比較した研究ではない。色は調べているが、傷の影響や、水没と傷のどちらが性能を左右するかは確かめていない。
レイクボールを考えるうえで面白いのは、水没歴や黄ばみだけでは性能を言い切れなかった点だ。同時に、この実験を根拠に、店頭のどんな回収球でも新品同様と考えることもできない。
出典:International Journal of Golf Science / Golf Digest
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