コラムコース・カルチャーその他
平らな軍用飛行場から砂丘の名コースへ ウィスリング・ストレイツに運んだ砂7,000台超
GOLF DNA編集部🇺🇸
3行まとめ
- ウィスリング・ストレイツの起伏は、平らな旧軍用地に造られたものだった。
- 設計の注文はアイルランドのバリーバニオンのような景観。
- コーラー社によれば、近隣からトラック7,000台超の砂を運び込んだ。
ミシガン湖のほとりに砂丘が続くウィスリング・ストレイツ。古くからある海辺の地形を生かしたように見えるが、出発点はほぼ平らな旧軍用地だった。コーラー社の公式アーカイブによると、1950年代初めには米陸軍の対空砲訓練施設として使われ、その後は埋立地にもなっていた。
平らな土地に、砂丘を造る
事業を進めたハーバート・コーラー・ジュニアが設計家ピート・ダイに求めたのは、アイルランドのバリーバニオンのように見えるコース。ところが、もとの土地にその起伏はない。コーラー社によれば、近隣の農場からトラック7,000台超、約10万5,000立方ヤードの砂を運び、湖岸の地形を造り替えた。
砂地の多さも、この景観の一部になった。米Golf Digestが実際に数えたバンカーは2010年に967個、2015年には1,012個。ただし、これはそれぞれの年の集計であり、現在の固定数ではない。プレーラインから離れた砂地も多く、数の大きさは難しさだけでなく見た目をつくる設計を物語る。
その砂地は競技でも存在感を示した。2010年の全米プロゴルフ選手権では、ダスティン・ジョンソンが観客に踏まれた砂地をバンカーと認識せずにクラブを接地し、2罰打でプレーオフ進出を逃した。自然に見せた地形でも、ルール上はバンカーだった。
コースは1998年に開場し、全米プロ選手権や2021年のライダーカップの舞台になった。『自然を生かした』ように見える風景を、平らな土地から造る。ウィスリング・ストレイツの面白さは、その見た目と造成の出発点との距離にある。
出典:kohlerarchives.com(2) / Golf Digest(2)
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