夏と冬で芝を守る「2グリーン」 ZOZOでは同じホールが別の攻略に
GOLF DNA編集部🇯🇵
3行まとめ
- フェアウェイの先にグリーンが二つ。
- もとは暑さと寒さから芝を守るためだった。
- 霞ヶ関CCの記録には、1930年代に夏と冬の双方で芝が傷んだ経緯が残る。
フェアウェイの先に、グリーンが二つ並ぶ。日本のコースで見かける「2グリーン」は、最初から攻略を複雑にするための仕掛けではなかった。暑い夏と寒い冬を通して、芝を使い続けるための工夫だった。
霞ヶ関カンツリー倶楽部の記録が、その事情をよく示している。西コースは1932年の開場時にベント芝のグリーンを採用したが、同年夏の猛暑で傷み、回復は12月になった。翌年、夏に使うコーライ芝の第2グリーンを設ける方針を決めた。一方、東コースでは1936年の大雪と長い凍結でコーライ芝が枯れた。両方の被害を経て、倶楽部は1937年、東コースも夏用と冬用の2グリーンにするのが合理的だと判断した。
芝を守る役目から、攻め方を変える役目へ
芝の品種と管理技術が進み、二つなければ通年の維持が難しい、という状況は変わった。霞ヶ関は西コースを1998年、東コースを2016年に1グリーン化している。対照的に、千葉県の習志野カントリークラブは2グリーンを残した。米国男子(PGAツアー)は2019年時点で、習志野の両グリーンがともにベント芝だと紹介している。
残った二つのグリーンが大会では別の意味を持った。2019年のZOZO CHAMPIONSHIPは4番で左右のグリーンをラウンドごとに交互使用した。米国男子(PGAツアー)の説明によると、左のグリーンを使う日はホールが約20ヤード長くなり、右のグリーンは池と二つのバンカーに守られる。選手は同じティーから打っても、その日の目標に合わせて攻め方を考えなければならない。
日本政府観光局も、習志野のクイーンコース16番を、左右の選択でアプローチが変わる2グリーンの例として紹介している。ただし大会で交互使用した4番とは別のホールだ。
霞ヶ関のように一つへ統合する道も、習志野のように二つを生かす道もある。次に2グリーンのホールを見たら、今日はどちらが使われ、もう一方なら狙いどころがどう変わるかを眺めてみたい。芝を守るための設計が、いまはプレーの見え方まで変えている。
出典:kasumigasekicc.or.jp(2) / PGA TOUR / japan.travel
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