コラムルール・安全
警察官の 腕に 球が 止まった 7年ぶり優勝の 日、 ベガスが 受けた 無罰救済
ティーショットを左へ曲げたのに、次の一打には思わぬ打ちやすさが生まれた。球が止まった先は、ラフでも木の根元でもない。大会警備中の警察官の左腕だった。
2024年7月28日、米男子ツアー3Mオープン最終日。TPCツインシティーズの12番パー5で、ジョナタン・ベガスの球は跳ねた後、身体に寄せた警察官の腕に収まった。
警察官は周囲から動かないよう伝えられ、そのままベガスを待った。到着したベガスは謝って握手し、球の処置へ進んだという。狙って作れるような場面ではない。
「当たった」と「上に止まった」は違う
ここで処置を分けたのは、人に当たったことだけではなく、球が身体の上に止まったことだった。
R&Aのゴルフ規則11.1では、グリーン以外から打った球が偶然人に当たって地面に止まった場合、原則としてその場所からプレーする。人に当たるたび、好きな場所へ動かせるわけではない。
一方、人の身体の上に止まった球は、そのまま打ってはいけない。規則11.1b(1)に従い、球が最初に止まった場所の真下を推定して基点を定める。グリーン以外では、そこから1クラブレングス以内、基点と同じコース区域で、ホールに近づかない救済区域へ無罰でドロップする。
ベガスはこの救済で木々の間を通せる位置に球をドロップし、第2打を277ヤード進めてグリーン手前のバンカーへ。バーディーパットは外したものの、12番をパーで終えた。
最後に勝負を決めたのは2パット
最終18番で残ったのは約32ヤードのイーグルパット。ベガスはこれを寄せ、約1ヤードのバーディーパットを沈めた。通算17アンダー267、マックス・グレイサーマンに1打差。2017年以来、約7年ぶりの米国男子(PGAツアー)通算4勝目だった。
だからといって、警察官がいなければ優勝できなかった、とはいえない。球がどこに止まり、そこから何打で上がれたかは分からないからだ。
ただ、スコアカードには同じパーでも、その途中には警察官が球を腕に乗せたまま待つ時間があった。球が「何に当たったか」だけでなく、「最後にどこへ止まったか」まで見ないと、ゴルフの一打は分からない。
3行まとめ
- 2024年の3Mオープン最終日、ベガスのティーショットが警察官の腕に止まり、無罰救済を受けた。
- 人に当たっただけではなく、身体の上で止まったことが処置を分けた。
- 12番をパーでしのぎ、最後は1打差優勝。
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