コラムルール・安全
体は OB、 球は セーフ ローズが 隣の 庭から フェンス越しに パーを 拾った 日
選手はコースの外。球はコースの中。それでも、プレーは続けられる。
2024年2月29日、米国男子ツアーのコグニザントクラシック初日。ジャスティン・ローズはPGAナショナルのチャンピオンコース、13番パー4でティーショットを左に曲げた。球が止まったのは、コース境界の網状フェンスの下だった。
OBなら打ち直しになる。だが球は境界の内側に残っていた。ローズはフェンスを越え、隣接する庭に立って第2打を打った。
フェンス越しの脱出で終わらなかった
米国男子(PGAツアー)公式記事によると、この時点で残りは124ヤード。ローズは低く押し出すような一打で球をフェアウェイへ運び、残り64ヤードの第3打につなげた。
ここからが、パーを完成させる仕事だった。第3打をカップそばに寄せ、短いパットを沈める。ティーショット、フェンス越しの脱出、アプローチ、1パット。曲げたホールを4打で収めた。
庭から打つ場面に目を奪われるが、脱出しただけでパーが決まったわけではない。64ヤードをきっちり寄せた一打まで含めて、見事なリカバリーだった。
OBを決めるのは、足ではなく球
規則18.2a(2)では、球全体がコースの境界の外にあるときにOBとなる。一部でも境界の内側に残っていれば、球はコース内だ。同じ規則には、コース内の球をプレーするために選手がOB側に立ってもよいと明記されている。
ローズは、外に出た球を無罰で打ち戻したのではない。コース内にある球を、外から打った。この順序を区別すると、奇妙な光景の意味がすっきりする。
ただし、フェンスが邪魔だから無罰で球を動かせる、という話でもない。境界を示すフェンスは「境界物」で、その物からの無罰救済は認められない。打ちやすくするため、先にフェンスを動かしたり曲げたりする行為も規則8.1aで制限される。
真似したいのは、庭への侵入ではない
競技規則がOB側からのストロークを認めることと、私有地への立ち入りが許されることは別だ。一般のラウンドで、境界の向こうへ勝手に入ってよいわけではない。フェンスやクラブを傷める危険もあり、無理な脱出を勧める場面ではない。
このようなジェネラルエリアの球なら、打てないと判断して規則19.2のアンプレヤブルの救済を選び、1罰打を加えて続ける方法もある。
ローズの面白さは、フェンスをなくそうとせず、自分の立つ側を変えたところにある。球は同じ場所のままでも、向き合う位置を変えると一打の可能性が残る。そして最後にパーを支えたのは、庭からの大胆さだけでなく、フェアウェイに戻ってからの確かさだった。
3行まとめ
- ジャスティン・ローズは2024年の米国男子ツアーで、隣の庭に立ってフェンス際の球を打ち、パーを守った。
- 球はコース内に残っていた。
- ゴルフ規則は、その球を打つために選手がOB側に立つことを認めている。
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