コラムルール・安全
ひび入りドライバーを 4回 使った 全米OP王者 2019年は 交換不可、 今なら?
予備のドライバーはあった。それでもウェブ・シンプソンは、フェースにひびが入ったクラブをさらに4回使った。2019年のザ・ノーザントラスト第2ラウンドで起きた、規則がスコアに絡んだ一幕だ。
2012年全米オープン王者のシンプソンは、3番のティーショットで打球に違和感を覚え、フェースの亀裂に気づいた。交換を申し出たが、競技委員は認めなかった。本人は3ウッドも使いながら、傷んだドライバーでさらに4回打ち、この日は73で終えた。ただし、スコア悪化の全てをクラブの損傷のせいにはできない。
2019年の裁定と、現在の規則
2019年の基本規則は、ラウンド中に傷んだクラブを使い続けたり修理したりすることは認めても、通常は交換できない内容だった。大会では重大な損傷なら交換を認める追加ローカルルールが用いられていたが、当時の判断ではフェースの亀裂はその範囲に入らなかった。予備があるかどうかではなく、損傷の扱いが争点だった。
2023年に規則4.1a(2)が変わり、現在はラウンド中にクラブが損傷した場合、乱暴な扱いによるものを除いて修理または交換できる。もっとも大会側は、交換を重大な損傷に限る追加ローカルルールG-9を採用できる。2026年版のG-9では、目で見えるフェースの亀裂も重大な損傷の例に含まれる。
つまり現在、ラウンド中に通常のプレーでフェースが目に見えて割れたなら、2019年のシンプソンと同じ理由で交換を断られるとは限らない。ただし、亀裂がいつ生じたか、乱暴な扱いによるものか、その大会がどの追加ローカルルールを採用しているかで判断は変わる。『ひびがあれば必ず交換できる』という話でもない。
道具が壊れたときに見るべきなのは予備の有無だけではない。その日の競技条件と、適用される規則の版だ。
3行まとめ
- ウェブ・シンプソンは2019年の試合中、フェースにひびが入ったドライバーの交換を認められず、さらに4回使った。
- 当時は交換できる損傷の範囲が狭かったが、2023年に規則4.1a(2)が改正された。
- 現在はラウンド中の損傷なら原則交換可能。
出典:PGA TOUR / GOLF.com / The R&A / USGA
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