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ギア/シャフト 調査・執筆

純正スピーダーNXと市販NX、
振り心地と球筋はどう違う?

純正NXのSは、軽くしならせると柔らかく、素振りではヘッドが走りそう。市販の初代NX 40Sは、しなりを感じにくく、球をつかまえきれない。原試打を読むと、同じNXのSにかなり違う感想が並んでいる。

ここで扱う純正は、2022年の用「SPEEDER NX for TM」。市販は初代とNX GREENを取り上げる。切り返しの手応え、ヘッドの戻り方、高さと左右の球筋を見ていこう。

原試打の試打者・ヘッドは異なる。純正を差し替えて同じ条件で打った結果ではなく、各モデルの感触と球筋を読む比較。

純正はヘッドが走る感触。初代NXの40Sには、しっかりした手応え

日刊スポーツのKAZは、純正Sを挿したステルス グローレ+を試打。手で曲げた感触は柔らかめで、素振りでもヘッドがよく動きそうだと感じている。クラブは軽く、球は高くつかまった。ヘッドが戻ってくる感触を使いながら、力まず振りたい人には気になる組み合わせだ。純正Sの原試打 →

一方、GDOで初代NX 40Sを打った西川みさとは、しなる場所をつかみにくく、全体に張りを感じたという。先だけが明確に動く感触も薄かった。試打ヘッドはで、思ったほど球がつかまらず、やや右に残る球が多かった。初代NX 40Sの原試打 →

純正Sの公表重量は約48g。初代NX 40Sは50.0gだ。重さが近くても、「先が動いてくれる感じ」まで似ているとは限らない。純正のしなり戻りを頼りに振っているなら、市販NXを選ぶときは、軽さとSの文字だけでは決めづらい。

青と白のロゴが入った市販の初代SPEEDER NX。PING公式カスタム資料の製品写真
市販の初代SPEEDER NX。写真:PING公式カスタムシャフト資料。

純正の高いドローを、市販NXでもそのまま打てるか

KAZの純正S・10.5度の試打は、3球平均で打ち出し15.7度、バックスピン3,368.6rpm。高く出て、する球だった。回転を十分に入れてキャリーを出したい人には、その高さが助けになる。一方、すでに高く上がる人には、上へ浮くばかりで前へ進まない感触につながることもある。

実際、GDOで純正Sを打った万振りマンは、つかまりと上がりやすさを認めながら、もう少しスピンを抑えたいと話している。本人のHSは平均50〜52m/s。軽く振れることと、強く振った球が前へ伸びることは、分けて見たくなる。強く振れる試打者の純正Sの評価 →

では市販の初代NXは、つかまらないのか。西川の40Sでは右に残ったが、同じSIM2 MAXに50Sを挿したの試打では、持ち球のドローが続いていた。筒は、先が走る感じも、粘って落ち着く感じもあり、使う人で印象が変わると評価している。初代NX 50Sの原試打 →

40Sから50Sへ重くすればつかまる、という比較ではない。2人はスイングも違う。純正で出ていたドローが市販NXで右へ抜けるなら、その一球は「安定するシャフトに替わった」で済ませず、戻るタイミングが合っているかを確かめたい。

試打条件と、数字の読み方

KAZの数値は、ステルス グローレ+ 10.5度・純正S・45.75インチでのスカイトラック3球平均。使用球はブリヂストンのレンジ用2ピース球。全ゴルファーの平均でも、コースボールでの保証値でもない。

西川と筒の初代NXはSIM2 MAX 10.5度。GREENは 10.5度で、レンジ・使用球も異なる。別試打の数値を差し引いて、交換によるスピン減少量や飛距離増を作っていない。GOLF DNAによる実打比較ではない。

NX GREENは、先を走らせる前に切り返しで間を取れる

同じ市販NXでも、GREENは初代とは違う。フジクラの公式企画でマーク金井は、手元と先端には支えがあり、中間が動くと評価している。先まで柔らかくしなってヘッドが追い越す感じを求めるのとは、違う選び方になる。フジクラの設計と試打企画 →

GDOでGREEN 50Sを打った筒は、トップからすぐ振り下ろす自分でも、切り返しでひと呼吸置けると話した。しなった感触を途中で失わず、当たり際でスピードが出る印象だったという。球は左に巻かず、やや右側にまとまっていた。GREEN 50Sの原試打 →

純正を軽快に振れている人がGREENへ替えると、この間の取り方や先端の手応えが合うかが気になる。左へ急に巻く球が減っても、普段の力加減では右に残るなら、欲しい変化とは違う。軽く振ったときまでつかまえられるかを見たい。

GREENを低スピン専用と考えるのも早い。フジクラの比較企画では、初代NXを使うがGREENを試し、スピンを保ったまま初速が上がった例を紹介している。メーカーの販促企画だが、市販へ替えれば必ず球が低くなる、という見方とは合わない結果だ。

芝の上に置かれた市販SPEEDER NX GREENの60シリーズ。フジクラ公式写真
市販NX GREENのフジクラ公式写真。写真は60シリーズ、上のGDOの試打は50S。

純正Sから市販50Sへ。硬さと一緒に、重さまで変わる

今回扱うモデルの公表仕様
モデル硬さシャフト重量トルク調子
純正NX for TMS約48g6.7度先中
初代NX 40S50.0g5.4度中
初代NX 50S54.5g4.6度中
NX GREEN 50S57.5g4.9度中

、PING、フジクラの公表値。重量帯の名称と実重量は一致しない。トルク値をそのまま硬さの順位にはせず、完成したクラブの重量差もこの表からは求めていない。

純正の約48gから、市販の50Sへ。数字の呼び方は近くても、初代なら54.5g、GREENなら57.5gになる。切り返しで重みを感じるようになれば、しなり方だけでなく、振り出す速さやヘッドの感じ方も変わってくる。

ステルス グローレ+のメーカー標準仕様では、純正が45.75インチ、NX GR 50は45.25インチ。グリップも約33.5gから約47.5gへ変わる。完成品を2本打ち比べるときには、この長さと重さの差も一緒に感じている。純正とカスタムの公式仕様 →

なお、メーカーのカスタム注文で付いてくる「NX GR 50」も、ここでは市販モデル側。for TMという専用設計モデルと区別している。今回の感想を、Qi10用の純正NXや、ほかの色・世代へそのまま広げることもできない。

純正の高さを残したいか、強く振った一球を落ち着かせたいか

純正で軽く振れて、高いドローのキャリーがそろう。その人が市販へ替えて、ヘッドが戻る感じをつかめなくなったら、扱いやすくなったとは言いづらい。今回の初代NX 40Sのように、重量が近くても手応えがしっかりする例がある。Sだけに決めず、同じモデルのRやSRも打ってみたい。

反対に、普段はいいのに、飛ばそうとしたときだけ球が浮く、左へ巻く。そんなときは、初代NXとGREENで、切り返しの間と先端の戻り方を比べる意味がある。いつもの速さで振った球と、少し力を入れた球が、同じ方向へ運べるか。強く振った一球だけ飛んでも、軽く振るたびに右へ抜けるなら、もう少し合わせたい。

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