ゴルフ百科事典

ゴルフボールのディンプルは、深いほど飛びやすい?

ボール空力・ディンプル

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まず答え

いいえ。深ければ深いほど有利ではありません。ディンプル深さは空気抵抗と揚力、流れが切り替わる速度域に影響し、浅すぎても深すぎても不利になり得ます。適した深さは速度域やディンプルの大きさ・数・配置との組み合わせで変わります。

詳しい解説

ディンプルの役割は、単に表面を凸凹にすることではありません。ボール表面付近の空気の流れ方や剥離位置を変え、抗力と揚力を調整します。そのため、深さを変えると空力特性も変わります。

直径は横方向の広がり、深さは表面から底までの縦方向の寸法です。空力は形・配置・数や速度・回転などとの組み合わせで変わり、大きい・深いほど飛ぶとは限りません。

Aokiらは、ディンプルの数と深さ、、回転条件を変えながら抗力と揚力を測定し、ディンプル条件によって空力係数が変化することを示しています。Tingの数値解析でも、ディンプル深さを浅い側から深い側まで変えると抗力特性が変わり、最小の抗力損失となる深さが存在しました。

さらに鳴尾らの2014年の実験では、比較した範囲で浅いディンプルほどが大きくなる傾向がありましたが、極端に浅いものでは低速域、具体的には28m/s未満で揚力係数が大きく低下しました。つまり、ドライバー直後の高速域で良い設計が、飛行後半の低速域でもそのまま良いとは限りません。

このため『深いディンプル=よく飛ぶ』『浅いディンプル=低スピン』のような単純な読み方はできません。直径、深さ、個数、占有率、形状、配置、そしてボールが通過する速度・回転域を組み合わせて設計する必要があります。

実際の製品比較では、ディンプル深さだけを見て飛距離や弾道を予測するより、ボール全体としての抗力・揚力特性や実測弾道を見る方が適切です。