フェスクは、 少ない 水や 肥料で 管理する ラフに 向いている?
芝種・フェスク
まず答え
条件が合えば向きます。特にファインフェスクと芝生用トールフェスクは、北部〜移行帯のラフで低投入管理の候補になります。ただし同じフェスクでも乾燥・暑さ・日陰・刈高への適応が違い、地域に合わない場所では低管理どころか維持が難しくなることもあります。
詳しい解説
フェスク類は一種類の芝ではなく、ファインフェスク類とトールフェスクなどで性質がかなり違います。そのため「フェスク=低管理」と一括りにはできませんが、条件が合う地域のラフでは、水・肥料・薬剤・刈込みを抑えやすい選択肢になります。
USGAは、北部地域のラフでファインフェスクと芝生用トールフェスクが低投入管理に適した寒地型芝として機能しやすいとしています。ファインフェスクは一般に乾燥への耐性が高く、少ない肥料でも維持しやすい品種群があります。トールフェスクは深い根によって土中の水を使い、乾燥ストレスを回避しやすく、寒地型芝の中では暑さや摩耗にも比較的強いため、移行帯や北部のラフで使われます。ただし、水を長期間与えない状態からの回復力は別の性質です。USGAは、その回復面ではケンタッキーブルーグラスやファインフェスクより劣り、踏まれた場所を広がって埋める回復力も限られると説明しています。深根性を『水なしでも長期間傷まない』という意味にはしません。
一方、使い方は同じではありません。トールフェスクは直立する葉が太めの株型芝で、USGAの管理資料では高めの刈高に向くため、主な用途はラフです。新しい細葉型品種の一部はティーやフェアウェイでも使える場合がありますが、一般的な用途ではありません。ファインフェスクは自然化ラフや低投入区域に向きますが、密度が高くなり過ぎると球探しやプレー進行へ影響することもあります。
さらに、低投入で維持できるかは地域適応が前提です。USGAの事例では、ノースカロライナ州でファインフェスクを低管理の自然化区域として導入したものの、強い夏の暑さと湿度で大きく衰退しました。つまり乾燥に強い芝でも、高温多湿など別のストレスへ弱ければ、その土地では省管理になりません。
したがってフェスクを選ぶ時は、①地域の夏の暑さと湿度、②冬の寒さ、③日照、④散水できる量、⑤ラフとして必要な刈高、⑥交通量、⑦求める球の探しやすさを見ます。条件が合えばフェスクは投入を抑えたラフに有力ですが、『水を減らせるからどこでもフェスク』とは考えないのが基本です。