ニードルタイン通気は、 コア抜きエアレーションの 代わりに なる?
更新作業・ニードルタイン
詳しい解説
ニードルタイン通気は、鉛筆ほどの細い無垢タインで小さな穴を多数あける更新作業です。「ベンティング」と呼ばれることもあり、グリーン表面への乱れが小さいため、プレーを大きく止めずに実施しやすいのが特徴です。
USGAは、ニードルタインによって表層の孔隙を増やし、水の浸透とガス交換を助け、締固めを軽減し、根が深い方向へ伸びやすくなると説明しています。特に高温多湿期や、表層が湿りやすいグリーンでは、根域へ空気を入れる補助として使われます。
一方、細い無垢タインは土や有機物を外へ取り出しません。USGAは、小径のソリッドタインによるベンティングは、通常の更新作業の合間に通気や浸透を改善する方法であり、有機物を除去するコアエアレーションの完全な代替ではないとしています。表層に有機物が蓄積している場合や、物理的な層を取り除く必要がある場合は、穴を開けるだけでは原因が残ります。
実施時期も「いつでも同じ」ではありません。USGAの2024年の解説では、芝が生育している時期ならニードルタインを実施しやすく、冷涼地のグリーンでは2〜4週間間隔で行う例も紹介されています。ただし、土壌が飽和して機械が沈む状態や、芝が極端に弱っている状態では、低侵襲の作業でも交通傷害を増やす可能性があります。
また、ニードルタイン後は一時的にグリーンが軟らかくなり、ボールの受け止めが良くなることがあります。USGAのGS3測定事例では、通気後の受け止めやすさの変化が2〜3週間程度見られた例があります。これは管理上の副次的な変化で、すべてのグリーンで同じ期間・大きさになるわけではありません。
したがって、ニードルタインは「低侵襲で空気と水の通り道を作る作業」、コア抜きは「有機物や土を物理的に除去して根域を改良する作業」と考えると分かりやすいです。目的に応じて使い分け、必要なら両方を年間計画に組み込みます。