ゴルフ百科事典

自動芝刈機が同じ走行経路を繰り返すと、芝や土に偏った傷みが出る?

芝管理機械・ロボティクス

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まず答え

出る可能性があります。機械交通が狭い経路や同じ旋回点へ集中すると、芝の摩耗やの締固めが局所化しやすくなります。ただし、小型の自動芝刈機は従来の大型機より軽く、実証試験では自動芝刈機だから締固めが増えるとは確認されていません。問題は機械の種類だけでなく、重量・地面の湿り・経路の集中・旋回のしかたを合わせて見ます。

詳しい解説

同じ狭い走行経路や旋回点を繰り返し使えば、芝や土に偏った傷みが出る可能性があります。ゴルフ場の機械交通では、同じ場所へ荷重やタイヤのせん断が集中すると、葉や茎の摩耗、土壌の締固め、回復の遅れが起こりやすくなります。USGAも、整備機械が毎日同じ場所へ駐車したり、同じ出入口や旋回場所へ交通が集中したりすると、芝が薄くなり土が締まりやすいと説明しています。

通行が同じ入口や旋回地点へ集中すると、摩耗や締固めが局所に集まりやすくなります。分散は管理側が許可する場所・条件で行うもので、自由に芝へ乗り入れてよいという意味ではありません。

ただし、「自動芝刈機は毎日走るから従来機より傷みやすい」と単純には言えません。北欧5か国とNIBIOで2020〜2023年に行われたROBO-GOLFでは、小型ロボット芝刈機と従来のフェアウェイ・ラフ用芝刈機を比較しました。プロジェクトのまとめでは、フェアウェイの芝品質はおおむね同等で、セミラフではロボット刈りの方が土壌締固めが少ない結果が報告されています。実際のゴルフ場でも、軽量なロボットへ切り替えた区域で締固めが少なくなったとの観察がありました。

この違いは、走行回数だけでなく1回あたりの荷重が重要だからです。軽い機械が頻繁に走る場合と、重い機械が少ない回数走る場合では、土と芝への負荷は同じではありません。また、湿った土は締固めやわだちの影響を受けやすく、急旋回や同じ狭い通路への集中は直進走行より傷みを生みやすくなります。

そのため管理では、「毎日走るか」だけでなく、①同じタイヤ跡や境界沿いへ経路が固定されていないか、②旋回・充電場所・ゲート周辺に交通が集中していないか、③降雨後など土が軟らかい日に同じ場所へ荷重が続いていないか、④芝が薄くなった場所と走行履歴が重なっていないかを確認します。必要なら経路や作業区域、進入位置を変えて負荷を分散します。

なお、ROBO-GOLFはロボット刈りと従来刈りを比較した研究で、「同一の細い走行線だけを意図的に繰り返した場合」の損傷量を測った試験ではありません。したがって、何回同じ場所を通れば傷むという共通の回数までは決められません。