低ハンデと 高ハンデでは、 ダウンスイング中の 肩・肘・手首の 協調は 違う?
上肢協調・熟練度差
まず答え
一部の連動で違いが確認されています。右打ち男性を低ハンデ14人・高ハンデ14人で比べた研究では、ダウンスイング序盤の左肘―左手首と左肩―左手首の協調に群間差があり、高ハンデ群では手首の関与がより早い傾向が示されました。ただし横断研究なので、その違いがハンデの原因とは断定できません。
詳しい解説
肩・肘・手首の「協調」は、各関節が何度動くかだけではなく、どの関節が先に動き、互いにどの方向へ動くかという時間的な関係を含みます。
Xiaoらの2026年の研究では、右打ち男性の低ハンデ14人と高ハンデ14人を対象に、Viconの3次元動作解析でダウンスイング中の上肢関節運動を計測しました。角度と角速度から連続相対位相という指標を算出し、肩―肘、肘―手首、肩―手首の協調を時間経過に沿って比較しています。
その結果、統計的な多重比較補正後も差が残ったのは2組でした。左肘―左手首の矢状面ではダウンスイング序盤の4〜25%で、低ハンデ群は肘が先行する傾向、高ハンデ群は手首が先行する傾向を示しました。左肩―左手首の前額面でも4〜23%で差があり、低ハンデ群は肩側が先行し、高ハンデ群は手首側の関与が早い傾向でした。
一方、すべての関節の組み合わせで差があったわけではありません。また協調のばらつきについて見つかった群間差は、多重比較補正後には有意ではなく、安定性の違いを強く断定できる結果ではありません。
したがって、この研究から言えるのは、低ハンデ群と高ハンデ群でダウンスイング序盤の一部の上肢協調パターンが異なっていた、という範囲です。「手首を遅らせればハンデが下がる」「低ハンデの動きをそのまま真似すればよい」という因果や練習処方までは示していません。個人のスイングを評価するときは、協調パターンだけでなく、打点、球筋、クラブ速度などと合わせて見る必要があります。