ゴルフ百科事典

プロでは、ダウンスイング前半にリード股関節が体幹より速く回る人ほどクラブヘッド速度は高い?

セグメント協調・股関節と体幹

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まず答え

2016年の男性プロ21人の研究では、その傾向が確認されました。ダウンスイング前半でリード股関節が体幹より速く回る協調や、ダウンスイング全体で両者の回旋差が大きいことが、インパクト時のクラブヘッド速度と有意に関連しました。ただし相関研究なので、股関節を意図的に速く回せば必ず速度が上がるとは言えません。

詳しい解説

男性プロゴルファー21人を3次元動作計測した2016年の研究では、リード側の股関節と体幹の回旋が完全に同じで進むのではなく、その相対的な動き方とクラブヘッド速度の間に関係がみられました。

架空の二つの周期運動の位相を円上の向きで示した概念図です。左は同位相、右は位相差の大きさが90度の例で、矢印の長さは動作振幅や角速度ではありません。ゴルフのCRPは各部位の角度・角速度等から位相を定めて比較し、骨盤と胸郭の姿勢の分離角や秒単位の遅れとは区別します。正負や正規化の扱いは解析法に依存し、図の値を理想値としません。

研究では、股関節と体幹の回旋角度・角速度を計測し、両者の協調を連続相対位相で解析しました。その結果、リード股関節―体幹の協調特性のうち3項目がインパクト時のクラブヘッド速度と有意に関連しました。特に、ダウンスイング全体でリード股関節と体幹の回旋差が大きいこと、ダウンスイング前半でリード股関節が体幹より速く回ることが、高いクラブヘッド速度と結びついていました。

ただし、これは「股関節を先に強く回せば速くなる」という実験ではありません。すでに高い技能を持つ男性プロの中で、自然に現れていた協調と速度の関係を調べた相関研究です。股関節だけを意図的に急すると、タイミングやが崩れる可能性もあり、この研究から最適な回旋量やタイミングを一律に決めることはできません。

実用上は、3D計測で骨盤・股関節と体幹の動きを見る場合、単独の最大角速度だけでなく、ダウンスイング前半に両者がどう時間差を持って回っているかを確認します。そのうえでクラブヘッド速度や打球結果と一緒に評価するのが適切です。