リリースタイミングは、 遅い ほど ヘッドスピードが 上がる?
クラブ運動・リリースタイミング
まず答え
遅いほど必ずヘッドスピードが上がるわけではありません。2025年の熟練男性84人の研究では、早い・遅い・再コッキングを含む4つの手首リリース様式が見られましたが、クラブヘッド速度に有意な差はありませんでした。遅いリリースは有効なパターンの一つになり得ますが、全員の正解ではありません。
詳しい解説
ここでいうリリースタイミングは、主にダウンスイングで手首のコックがほどけ始める時期、つまりアンコックの開始や進み方を指します。指導現場では「タメをほどく時期」など広い意味で使われますが、研究では手首角度や角速度の変化として扱われることがあります。
2025年に熟練男性ゴルファー84人を調べた研究では、手首のアンコック開始時期と角速度パターンから、遅いリリース2型、早いリリース、いったんほどけた後に再びコックする型の4つに分類されました。各型で手首の角速度や切り返し時間などには違いがありましたが、クラブヘッド速度には統計的に有意な差がありませんでした。つまり「リリースが遅いほど速く振れる」とは言えません。
一方、リリースのタイミングが無関係という意味でもありません。2009年の3次元モデルと実測を組み合わせた研究では、シャフトのたわみ振動と手首リリースの時期を合わせる「自然なリリース」や、遅めのリリースがスイング効率を高める可能性が示されています。ただし、これは特定のモデルと条件での結果であり、すべてのゴルファーに同じ遅さを当てはめる根拠にはなりません。
実際にリリースを評価するときは、「できるだけ遅くする」ことを目的にせず、変更前後でクラブヘッド速度、ボール初速、打点、フェース向き、左右の散らばりがどう変わるかを確認します。速度が上がっても打点や方向が崩れるなら、その人にとって良いタイミングとは限りません。