同じ OEM工場で 作られた クラブなら、 ブランドが 違っても 品質は 同じ?
ゴルフ用具のサプライチェーン
まず答え
同じとは限りません。同じ工場でも、ブランドごとに図面、材料、構造、加工条件、許容差、仕上げ、検査基準が違えば、完成品の品質や特性も変わります。工場が同じという情報だけでは、2ブランドのクラブが同品質・同性能とは判断できません。
詳しい解説
同じOEM工場で作られていても、ブランドが違えば品質や性能が同じとは限りません。OEMは、工場が自社の同じ製品へ別ロゴを付けるだけとは限らず、発注側の仕様に合わせて設計・金型・材料・加工・仕上げ・検査条件を変えて製造する受託生産を含みます。
鍛造ゴルフクラブヘッドのOEMを行う遠藤製作所は、公式の製造工程で、顧客から受け取った図面をもとにCADモデルを作成し、製品コンセプトに合わせて設計提案を行い、そのモデル専用のマスターモデルと金型を作ると説明しています。鍛造後も切削、溶接、研磨、めっき・仕上げを経て、外観、寸法、性能、打感、重量バランス、表面仕上げなどを検査してから出荷します。
同社は別の公式説明でも、モデルごとに材料と構造を選び、形状、耐久性、角度、寸法、重量、外観について独自の検査基準を設定するとしています。つまり、同じ設備・同じ技術者・同じ工場を使っていても、発注元が求める設計や管理値が違えば、製品は同じになりません。
一方で、同じOEM工場を使うブランド同士には、製造設備や基礎となる加工技術、品質保証の仕組みなどに共通部分がある可能性はあります。ただし、それは「同じ品質」を証明するものではありません。高い加工能力を持つ工場でも、製品ごとの仕様、材料、加工回数、仕上げ工程、検査項目や合格範囲が異なれば、出来上がるヘッドの性格は変わります。
逆に、製造工場が違うから品質が低いとも言えません。比較するならOEM先の名前より、実際の製品について、ロフト・ライ・重量などのばらつき、材料、製造方法、検査体制、耐久性、個体差などを確認する方が有効です。「同じ工場製=中身も同じ」は判断材料として粗すぎます。