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同じ「日陰」でも、木陰と建物の影では芝への影響が違う?

芝草生理・生育環境

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まず答え

違うことがあります。木陰では光の量が減るだけでなく、樹葉が青色光や赤色光を多く吸収するため、芝に届く光の波長構成も変わります。さらに木は水も競合するため、「日陰の時間」だけが同じでも芝の生育条件は同じとは限りません。

詳しい解説

芝にとっての日陰は、単に「太陽が当たらない時間」だけでは決まりません。USGA Green Sectionは、樹木の葉が光を遮るだけでなく、光合成に重要な青色光や赤色光を多く吸収し、芝へ届く光の質そのものを変えると説明しています。木陰では相対的に遠赤色光の割合が高まり、芝が葉や茎を細長く伸ばすような日陰ストレス反応が起こることがあります。

木と芝の根が同じ土層を利用すると、水や養分が競合する場合があります。図は一例で、全樹種の根の形や深さを再現していません。日照・風・土壌水分など他の条件も合わせて見ます。

一方、建物など不透明な構造物の影では、光は主に遮られます。樹木の葉を通過する場合のような波長の選別が同じ形で起こるわけではないため、「1日4時間日陰」など時間だけをそろえても、芝が受ける光環境は同じとは言えません。

さらに木陰では、樹木が芝と水を奪い合うことや、枝葉が風通しを悪くして葉が乾きにくくなることもあります。そのため、芝が弱る場所を評価するときは、日陰の時間だけでなく、実際の光量、光の質、風通し、水分条件まで合わせて見る必要があります。

つまり「日陰」という一語では情報が足りません。どのような影が、どの時間帯に、どれくらいの光を芝へ残しているかで、生育への影響は変わります。