ゴルフ百科事典

芝は昼に糖を作って、夜にそれを使っているの?

芝草生理・光合成と呼吸

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まず答え

おおむねそうです。ただし呼吸は夜だけでなく昼も続きます。芝は光のある間に光合成で糖を作り、その糖を昼夜の呼吸、成長、根の維持、傷みの修復などに使います。日陰や高温で「作る量」より「使う量」が多い状態が続くと、芝は弱りやすくなります。

詳しい解説

芝のエネルギー収支は、「光合成で糖を作ること」と「呼吸でその糖を使うこと」の差で考えると分かりやすくなります。

寒地型芝では高温による呼吸消費の増加や光合成との不均衡が、炭水化物の余力と根の維持に関わります。図は供給と消費の有無を整理したもので、糖の貯蔵量、矢印の流量、全炭素収支、境界温度を数値化していません。

光合成は、葉が光を受け、二酸化炭素と水から糖を作る反応です。USGAは、ゴルフ場の芝では日照不足が光合成を制限し、糖の生産が落ちると芝が薄く弱くなりやすいと説明しています。いっぽう呼吸は、作った糖から生命活動に使うエネルギーを取り出す過程で、明るい時間にも暗い時間にも続きます。

通常は、光合成で作る糖が呼吸で使う量を上回る時間があり、その余剰を成長や根の維持、損傷からの回復に回せます。しかし高温になると呼吸量が増えやすく、冷涼地型芝では一定以上の高温で呼吸が光合成を上回り、貯めた炭水化物を取り崩す状態になることがあります。USGAは、クリーピングベントグラスやポアアニュアで高温時にこのエネルギー赤字が起こり得るとしています。

そのため「夜になれば芝が休む」と単純には言えません。夜も呼吸は続き、暑い夜は糖の消費が多いままになりやすいため、翌日に使える蓄えが減ります。日照不足と高温が重なると、昼に作れる糖が少ないのに昼夜の消費は続くため、根が弱り、芝の密度や回復力が落ちやすくなります。