アイアンや ウェッジの 溝は、 ルール適合か どうやって 測る?
用具適合試験・計量標準
まず答え
溝の見た目だけではなく、規定の測定手順で幅、深さ、間隔、断面、エッジなどを確認します。インクと専用工具による現場測定は旧規則向けの方法です。2010年以降の仕様への適合は、追加項目も含めた評価が必要です。
詳しい解説
アイアンやウェッジの溝が規則に合っているかは、「指で触って鋭いか」「新品か中古か」だけでは判断しません。USGAとR&Aは、溝の幅、隣の溝との間隔、断面形状、エッジの丸みなどを測る試験手順を定めています。
旧規則向けの現場測定例として、R&Aの補足資料Bには「Ink and Scratch」法が示されています。まずフェースと溝を清掃し、複数の溝の周辺を黒いマーカーで塗ります。そこへ専用の超硬工具を溝に沿って走らせると、溝の縁に細い金属色の線が現れます。その線を拡大鏡で読み、溝幅を測定します。さらに定規などで溝のピッチ、つまり隣り合う溝の繰り返し間隔を測ります。
簡易手順は、規格から十分余裕があるクラブを効率よく確認するためのものです。溝の幅が不均一、異常に広い、間隔が狭いなど見た目に疑いがある場合や、簡易測定が基準に近い場合は、同じ旧規則向け手順のフル測定へ進みます。
この方法だけで、2010年以降の仕様への適合をすべて判断できるわけではありません。2010年以降の仕様では、溝断面積とピッチの比、溝の形状、ロフト25度以上のクラブのエッジの丸みなども対象になります。適用される仕様は製造時期や競技条件で異なるため、統括団体の該当する測定・判定手順を使います。
また、競技で問題になるのは製品モデルだけではありません。適合データベースに掲載されているモデルでも、使用後に溝を削り直したり、意図的に鋭く加工したりすれば、その個体が規則に適合しなくなる可能性があります。
したがって、溝の適合性は「メーカー名」や「発売年」だけで決めるのではなく、必要な場合は実物を規定の方法で測定します。重要競技で疑問がある場合は、競技前に委員会や統括団体へ確認するのが確実です。