スプリンクラーの 散水ムラは、 どう 測るの?
灌水・散水均一性
まず答え
同じ容器を一定間隔に並べて一定時間散水し、各容器にたまった水量を比べます。代表的な指標は「下位4分の1の平均水量 ÷ 全体平均水量」で求める散水均一度で、値が低いほど乾きやすい場所を補うために余分な散水が必要になりやすいと判断します。
詳しい解説
散水ムラは、見た目だけでなく「キャッチカン試験」と呼ばれる方法で測れます。測りたい範囲に同じ形の採水容器を格子状に並べ、スプリンクラーを一定時間動かし、それぞれの容器に入った水量を記録します。USGAも、ゴルフ場の散水監査ではこの方法で実際の散水量と散水の均一性を確認すると説明しています。
代表的な評価値が、下位4分の1散水均一度(DUlq)です。集めた水量を少ない順に並べ、最も少なかった4分の1の平均を、全容器の平均で割って求めます。たとえば全体平均に比べて乾き側の容器が大きく少なければ、値は低くなり、その区域では散水ムラが大きいと判断できます。Irrigation Associationは、この方法を散水監査で広く使われる均一性評価として示しています。
この試験で分かるのは「スプリンクラーが水をどれだけ均等に落としているか」です。土壌水分が均一かどうかとは別です。実際のグリーンでは、傾斜、根域、日照、風、締固めなどで同じ量の水を受けても乾き方が変わるため、散水均一度が高くても土壌水分にムラが残ることがあります。
結果が悪い時は、単に運転時間を伸ばす前に、ノズルの摩耗や詰まり、ヘッドの傾き・高さ、圧力、ヘッド間隔、風の影響などを確認します。USGAの事例でも、散水ヘッドの交換前後でキャッチカン試験を行い、均一度の改善と散水時間・使用水量の削減を確認しています。
つまり、散水ムラの測定は『どこが乾くか』を感覚で探す作業ではなく、容器で実測した水量から散水設備そのもののばらつきを切り分けるための検査です。その後に土壌水分計などを使うと、設備由来のムラと、地形や根域由来の乾き方の差を分けて考えやすくなります。