ゴルフ百科事典

スイングの回転を生む主役は、足裏のフリーモーメント?

地面反力・回転モーメント

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まず答え

少なくとも2017年の予備研究では、主役ではありませんでした。右打ち6人のドライバーを解析すると、スイング平面に垂直な軸方向の全身の回転モーメントは主にリード足のとトレイル足の水平地面反力から生じ、各足の局所的なの寄与は他の成分より小さい結果でした。

詳しい解説

フリーモーメントは、足裏と地面の接触面で生じる鉛直軸まわりのねじりモーメントです。フォースプレートでは測れますが、身体全体を回す効果はフリーモーメントだけで決まりません。地面反力が身体の重心から離れた位置に作用することでも、大きな回転モーメントが生じます。

この図では上向きの鉛直軸を正とし、地面から足へ作用するモーメントを描いています。機器の座標系や足が地面に及ぼす側の出力では符号が変わり得るため、設定を確認します。モーメントの向きは、足の実際の回転方向を示しません。

Bourgainらの2017年の予備研究では、右打ちのレクリエーション3人とプロ3人がそれぞれドライバーを20回振り、各人のキャリーが最長・最短の2スイングを選んで解析しました。左右別のフォースプレートと3次元動作計測から全身重心まわりの回転モーメントを求め、クラブのスイング平面に垂直な軸方向へ投影して各力成分の寄与を比べています。鉛直軸まわりのねじりだけを比較した結果ではありません。

その結果、全体の回転モーメントは主にリード足の垂直地面反力と、トレイル足の水平地面反力によって生じていました。一方、各足の接地面そのもののねじりを表す局所フリーモーメントの寄与は、他の成分に比べて小さい結果でした。つまり、身体を回す効果を『足裏をねじる力』だけで説明するのは不十分です。

ただし、この研究は6人の予備研究です。フリーモーメントが常に重要でない、という意味ではありません。別の研究ではフリーモーメントとクラブ速度の関連も報告されています。実用上は、フリーモーメント単独の大小ではなく、左右足の垂直・水平地面反力、圧力中心、骨盤・胸郭の回転と同じ時間軸で見る方が安全です。