会員権の 預託金は、 ゴルフ場の 売上ではなく 返還義務の ある お金と して 扱うの?
ゴルフ場の財務・投資
まず答え
預託金制の会員権なら、預託金部分は単なるプレー売上ではなく、会員契約に基づき将来返還の対象となるお金です。ただし会員権は施設利用権なども含むため、入会時に支払う金額がすべて預託金とは限らず、返還条件や据置期間は会則・契約ごとに確認します。
詳しい解説
預託金制のゴルフ会員権では、会員が支払うお金のうち「預託金」とされる部分は、通常のプレー代や年会費のようにサービス提供の対価としてそのまま消費されるお金とは性格が違います。一定期間預けた後、会則や契約に定める条件を満たして退会すると、会員側に返還を求める権利が生じる仕組みだからです。
国税庁は、ゴルフ会員権について、施設利用権と預託金返還請求権が関係する権利として扱っています。破産手続の説明でも、会員が預託金債権を破産債権として届け出ることや、一定の状況では会員権が実質的に金銭債権へ転換すると説明しています。つまり、預託金部分には経営会社側から見た返還義務が対応しています。
ただし、「入会時に払った金額=全部返ってくる」とは限りません。ゴルフクラブによっては、返還対象の預託金とは別に、入会金、登録料、名義書換料、年会費など返還されない費用が設定されています。また、預託金にも5年、10年などの据置期間や、退会手続、返還時期に関する会則上の条件が設けられることがあります。
国税庁の別の取扱いでは、預託金額を変更して会員権を分割した場合でも、施設利用権が継続するなら、単に現金だけの債権として扱うのではなく、会員契約上の権利内容全体を見る必要があるとしています。預託金制会員権は、「プレーできる権利」と「預けたお金の返還を求める権利」が組み合わさるためです。
そのため、ゴルフ場の財務を見るときは、プレー代・年会費・飲食などの営業収入と、将来返還する可能性がある会員預託金を同じものとして見ない方が実態に近くなります。預託金が多い施設では、返還請求が集中すると資金繰りへ影響するため、返還時期と手元資金の管理も重要になります。
結論として、預託金制の「預託金部分」は、基本的には返還義務を伴う資金です。ただし会員が払う全額が預託金ではなく、返還の有無・金額・時期は会員権の方式と個別契約で変わるため、会則や預り証の内容を分けて確認します。