スマートウォッチの 装着が 緩いと、 スイング計測の 精度は 落ちる?
ウェアラブル・IMU
まず答え
落ちる可能性があります。手首と時計の間でずれたり揺れたりすると、時計の加速度・角速度に手首そのもの以外の動きが混ざるからです。装着の締め具合でウェアラブルの信号信頼性が変わる研究はありますが、ゴルフスイングで「何mm緩いと何%悪化する」という共通基準は確認できません。
詳しい解説
スマートウォッチのスイング計測で重要なのは、時計が手首とできるだけ一体で動くことです。時計に入っている加速度・角速度センサーは『手首の骨の動き』を直接測っているわけではなく、時計本体がどう動いたかを測っています。そのため、バンドが緩く時計が手首の上で滑ったり回ったりすると、その相対運動も信号へ入ります。
手首装着機器のバンドの締め具合を調べた2020年の研究では、データの信頼性がバンドの締め具合や装着状態によって変わることを前提に実験し、慣性センサーの周波数特徴から締め具合3段階を81.7%の精度で分類できました。つまり、締め具合の違いは慣性信号そのものへ検出できる差を生みます。
また、身体に付けた慣性センサーでは、皮膚や軟部組織、センサー本体が骨と完全には同じ動きをしないため、急な動作で測定誤差が生じることが確認されています。2024年の研究では、ランニングやジャンプのような衝撃動作で、センサー位置や質量によって一過性の大きな加速度誤差が生じました。ゴルフスイングも短時間に大きな角速度が出るため、時計が手首から独立して揺れる状態は避ける方が合理的です。
ただし、今回確認できた一次研究には、同じゴルファーが『きつい装着』『緩い装着』で打ち、スイング判定の誤差を直接比較した試験はありません。そのため、バンドを強く締めれば締めるほど精度が上がるとは言えません。
実用上は、時計がスイング中に手首の上で移動・回転しない程度に毎回同じ位置と締め具合で装着し、その機器の推奨装着方法を優先します。セッションごとに装着条件が変わると、本人のスイング変化と装着差を区別しにくくなります。