ゴルフ百科事典

ペア戦は、得意分野が違う2人を組ませれば必ず有利?

ペア戦略・チーム形式

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まず答え

必ずではありません。フォアボールは2人がそれぞれ自分の球をプレーして良い方のスコアを採るため、似た強みの2人でも機能します。一方、フォアサムは1球を交互に打つため、ティーショットを担当するホール、得意な距離帯、使用球への適応など、2人の特性の組み合わせがより直接的に効きます。重要なのは「違うタイプを組ませること」ではなく、その形式で弱点を増やさず強みを使える組み合わせかです。

詳しい解説

ペア戦でいう「補完性」は、単に飛ばす人と曲げない人のような反対タイプを組ませることではありません。競技形式によって、2人の特徴がチームのスコアへ入る仕組みが違うため、良い組み合わせの条件も変わります。

フォアボールでは、2人がそれぞれ自分の球をプレーし、そのホールの良い方のスコアをチームスコアにします。USGA Rule 23が定める通り、片方が崩れてももう片方のスコアを採用できます。そのため、2人の役割を必ず別物にする必要はありません。両者が同じ強みを持っていても、その強みがそのコースでバーディー機会を増やすなら有効です。

フォアサムでは事情が変わります。USGA Rule 22では、2人が1つの球を交互に打ち、ホールのティーショット担当も交互に分かれます。PGA TOURの2023年ライダーカップ分析では、奇数・偶数ホールの担当によって長いアプローチやドライバーを打つ回数が変わるため、各選手の得意分野をホール構成へ合わせる考え方が紹介されています。つまりフォアサムでは、個々の総合力だけでなく「どちらがどのショットを多く担当するか」まで組み合わせに入ります。

さらにフォアサムでは、使用するボールへの適応も無視できません。PGA TOURが2025年ライダーカップ前に報じた各チームの準備では、普段と異なるボールを交互に打つことになるため、球種の相性を実際に試して組み合わせを検討していました。紙の上で能力が補完していても、使用球や距離感が合わなければ、その補完性がそのまま成績へつながるとは限りません。

したがって、ペア選びでは「正反対の2人を組ませる」と固定せず、①フォアボールかフォアサムか、②コースのホール構成、③2人の得意なショットとミス傾向、④フォアサムならティー担当と使用球への適応、⑤実際のを合わせて見ます。一次資料からは『異なるタイプの2人ほど必ず強い』という普遍則までは確認できません。補完性とは、競技形式の中で2人の特徴が噛み合い、片方の弱点を増幅せずにチームの期待値を上げられる組み合わせ、と考えるのが適切です。