ゴルフ百科事典

アドレス姿勢は、毎回まったく同じにそろえるべき?

セットアップ・ポスチャー再現性

あとで読む保存した記事へ →

まず答え

同じショット・同じ条件では、主要な位置関係を安定させる価値がありますが、全身の角度を毎回完全一致させる必要はありません。研究では、高技能者が低技能者より明確にばらつきが小さかったのは主にスタンスと肩の相対アライメントで、すべてのアドレス変数ではありませんでした。ボール位置やライが変われば、必要な構えも変わります。

詳しい解説

アドレスの「再現性」は、毎回まったく同じ形を作ることではなく、同じ課題で重要な位置関係を一定の範囲に収めることとして考える方が実態に合います。

Langdownらは、高ハンデ群と低ハンデ群の計20人に同じ種類のミドルアイアンショットを10〜15球打たせ、アドレス位置のばらつきを3次元的に比較しました。高技能者が低技能者より有意にばらつきが小さかったのは、主にスタンスに対する肩の相対アライメントでした。など、すべての項目で高技能者のばらつきが小さかったわけではありません。つまり「上手い人ほど全身の構えが完全に固定される」とは言えません。

また、Kimらが11人の男性プロでボール位置を前後・左右へ小さく変えた実験では、肩の向き、クラブフェースの狙い、下肢や体幹の角度、圧力中心など複数のアドレス変数が変化しました。ボール位置という課題条件が変われば、身体が取る構えも変わり得るということです。

実用上は、同じクラブ・同じ狙い・同じ平らなライで、ボール位置、身体とボールの距離、肩や骨盤の向きなどを複数球で確認し、自分のばらつきが大きい項目を探します。一方、傾斜、クラブ、狙う球筋などが変わる場面では、構えまで完全固定しようとしません。再現性は「形を凍結すること」ではなく、同じ課題で必要な条件を安定して作れるかを見る指標です。