ゴルフ百科事典

大会前は、直前に一気にグリーンを速くすればいい?

競技前コース管理

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まず答え

いいえ。競技用の速さは直前に一気に作るのではなく、芝の健康を保ちながら数日〜数週間かけて刈込み・・水分管理を調整します。急激な低下や過度な作業は、芝の薄化や損傷を招くため、速度・硬さ・水分を測りながら段階的に仕上げます。

詳しい解説

競技前のグリーン準備で重要なのは、「できるだけ速くすること」ではなく、狙った速度と滑らかさを、芝を傷めずに安定して出すことです。USGAは、特別な競技へ向けた高速化では、健康な芝、十分な人員・機械、そして準備時間が必要だとしています。

速さを上げる代表的な方法は、刈込みの頻度を増やすこととローリングです。ただし、刈高を急に下げると、芝の密度低下、刈り込み傷、などのリスクが高まります。USGAは、競技前の刈高変更は段階的に行い、必要な速度へ達するまで余裕を持って準備することを勧めています。

ローリングも即効性がありますが、効果はグリーンごと・日ごとに同じではありません。USGAの競技データでは、ローリング後の速度上昇量にはばらつきがあり、朝から午後にかけて速度が変化する例も確認されています。そのため「1回ローラーをかければ何インチ速くなる」と固定値で決めるのではなく、実際に測って調整します。

競技準備では速度だけでなく、硬さと水分も同時に見ます。USGAの大会運営では、グリーン速度、硬さ、水分などを複数回測り、そのデータを刈込み、ローリング、散水など翌日の管理判断に使っています。斜面の強いグリーンでは、同じ速度でもカップ位置が難しすぎることがあるため、グリーンごとの設計も無視できません。

つまり競技前の仕上げは、直前に芝へ強い負荷をかけて『一気に速くする』作業ではありません。日常管理で健康な表面を作り、数日前から刈込み・ローリング・水分を段階的に調整し、速度・硬さ・水分の実測値と実際のプレー性を見ながら目標へ近づけるのが基本です。