グリーンの リン肥料は、 念の ため 多めに 入れた 方が いい?
施肥・リン管理
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まず答え
いいえ。リンは不足すれば芝質に影響しますが、必要量を超えて多く入れても生育がさらに良くなるとは限りません。砂質グリーンの試験では、土壌分析で十分なリンがある範囲では追加量を増やす利点は小さく、過剰施肥を避ける考え方が支持されています。
詳しい解説
リンは芝の生育に必要な必須養分ですが、「根を良くしたいから念のため多めに入れる」という管理が常に有効なわけではありません。重要なのは、不足を補うことであって、十分にある状態からさらに量を増やすことではありません。
クリーピングベントグラスの砂質グリーンを対象にした研究では、土壌中のリン濃度を幅広く変えて芝質を比較し、芝質が低下し始める臨界域を調べています。その結果、Mehlich-3法による土壌リンが一定の低い水準を上回ると、さらにリンを増やしても芝質の向上は頭打ちになりました。
別の研究では、低温期を含むベントグラスの造成時と既存グリーンを対象にリン施肥を比較し、砂質根域では窒素に対して過度に高いリン比率を使う必要はないと結論づけています。つまり、春先や造成時だからといって無条件に高リン肥料が必要になるわけではありません。
一方、リンが不足すれば芝質や初期生育に影響するため、リン施肥そのものを避けるのも適切ではありません。根域が砂主体の場合は養分保持力が低く、土壌リンが時間とともに下がることもあります。そのため定期的な土壌分析や必要に応じた葉分析で不足を確認します。
実務では、肥料袋の「根張り向け」という表示だけで量を決めず、土壌分析の方法と基準、芝種、造成・既存グリーンの別、窒素量を合わせて判断します。リンは「多いほど根が良くなる」養分ではなく、必要な範囲を維持するのが基本です。