大事な 1打で 緊張した とき、 落ち着こうと するより 緊張したまま 打つ方が いいことは ある?
メンタル・プレッシャー
まず答え
あります。緊張をゼロにすること自体を目標にせず、「緊張している」と気づいたまま狙い・呼吸・ルーティンなど今やる行動へ注意を戻す方が機能する人もいます。ただし、緊張を放置すれば必ず良いという意味ではなく、強さや本人の反応で結果は変わります。
詳しい解説
大事な1打で緊張したとき、「完全に落ち着いてから打たなければ」と考える必要はありません。緊張や心拍の上昇があっても、それだけで失敗が決まるわけではなく、プレッシャーへの反応には個人差があります。
ゴルフのパッティング研究では、プレッシャーや不安が成績を悪化させる例がありますが、影響は不安の強さや課題条件で一様ではありません。つまり「緊張した=打ってはいけない」でも「緊張は気にしなくてよい」でもありません。見るべきなのは、その緊張で狙いが決められない、呼吸が乱れる、動きを細かく操作し始めるなど、実行手順が崩れているかです。
スポーツ選手を対象にしたMindfulness-Acceptance-Commitmentの無作為化試験では、感情や身体反応を消そうとするより、それらを認識しながら行動へ戻す考え方が、競技不安や自己評価のパフォーマンス改善と関連しました。ただし、これは「1打の直前に受け入れれば必ずスコアが良くなる」と証明したゴルフ研究ではありません。
2023年のゴルフパッティング実験では、身体感覚そのものへ注意を向ける条件では成績低下が確認されなかった一方、腕や手の動きを細かく意識する条件では成績が低下しました。緊張を感じていることに気づくのと、緊張を消そうとしてスイング動作を細かく操作するのは同じではありません。
実戦では、まず「緊張している」と短く認識し、必要なら一度ゆっくり息を吐きます。その後は距離、風、狙い、ターゲットなど今の1打に必要な外部情報へ戻し、普段のルーティンで打ちます。まだ番手や狙いに迷っている、手順が飛んでいる、身体が固まって始動できないなら、一度構えを解いてやり直す方が安全です。
目的は緊張を消すことではなく、緊張があっても普段の意思決定と実行手順へ戻れることです。自分の場合は、緊張を感じたときに「消そうとした場合」と「認めてルーティンへ戻した場合」で結果やテンポがどう変わるかを記録すると、合う対処を判断しやすくなります。